GOOD MORNING DREAMER

各種レポート(ライブ、旅行など)、会場ガイド、考察、コラム、他 雑記。主にSHINさんの話題が中心です。

【Live Report】2018/3/14 WHITE JUDAS “Reverse of Judas” @ Mt.RAINIER HALL SHIBUYA PLEASURE PLEASURE

書き掛けのライブレポートが山ほどあるのだけれど、どうしても先に書きたくなったのでこちらから。

2018年3月14日、ホワイトデー。
2017年7月4日12時に「SHIN」のファンクラブ「echoes」が発足してから約8ヶ月、初のファンクラブ限定ライブが開催された。
“ファンクラブ限定”と言っても実際は会員限定ではなく、“チケットを購入出来るのがファンクラブ会員のみ”なだけで、会員にチケットさえ入手してもらえば非会員も入場可能なもの。恐らく日程の関係や現在の会員数から、会員限定にしてしまうと動員が確保出来ないと考えたのだろう。
いずれにしても2部構成で平日の昼間から公演があり、会員であろうがなかろうが比較的コア寄りなファンが集まったのではないだろうか。

そんなファンクラブ限定ライブに両部とも参加してきた。

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チケットが初めて落選してしまいどうなることかと思ったけれど、2次募集を前に譲ってくださる方が見つかり、ありがたいことに両部入ることが出来た。
両部とも内容は大差ないものだったので、2部を中心にレポートしようと思う。

Mt.RAINIER HALL SHIBUYA PLEASURE PLEASURE(マウントレーニアホール渋谷 プレジャープレジャー)

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渋谷ピカデリー(映画館)閉館後、2010年3月4日にオープンしたホール。
8年も経つのに行くのは初めて。
元々は『SHIBUYA ENTERTAMENT THEATER PLESURE PLESURE(渋谷エンターテイメントシアター プレジャープレジャー)』という名称らしいが、森永乳業がネーミングライツを獲得し、期限付きで『Mt.RAINIER HALL SHIBUYA PLEASURE PLEASURE』に改称しているらしい。

元来の名称を考えると「プレジャープレジャー」と呼ぶべきなのだろうか。
筆者の周りはみんな「マウントレーニア」と呼んでいる。

運営はうどんの「つるとんたん」で有名なカトープレジャーグループ。
つるとんたん、毎月のようにお世話になってます。

www.pleasure-pleasure.jp

アクセス

JR山手線・埼京線・東京メトロ銀座線「渋谷駅」ハチ公口から徒歩3分、
京王井の頭線「渋谷駅」西口から徒歩2分、
東急東横線・田園都市線・東京メトロ副都心線・半蔵門線「渋谷駅」1番出口から徒歩0分。

渋谷109に向かって左手の坂(道玄坂)を上がり、109の隣にあるユニクロが入っているビル「渋谷プライム」の6階。迷うことは無いだろう。
雨の日や道が不安な方は地下に入り、1番出口を目指すのをオススメする。

尚、渋谷なので時間潰しには困らない。
移動が面倒な方は渋谷プライム5階の「eplus LIVING ROOM CAFE & DINING」がオススメ。お酒もごはんもなかなか美味しい。平日夜のライブエリアはミュージックチャージ500円からでライブも楽しめる。 

キャパシティ

オールシーティングで318人(1階225席、2階93席)
シーティング+スタンディングで352人(1階209席、立見50、2F93席)

こぢんまりとしているがホスピタリティに溢れた会場。非常に良いホールなので500人くらい収容できたらもっと使い勝手が良かったかも。

物販

ホールの正面入り口前で行われていた。

整列・入場

6階から非常階段に整列。
途中のフロアはシャッターが降りていて階段に出られないので、エレベーターで一旦6階へ行ってから最後尾まで階段を降りるか、1階から最後尾を目指して階段を上がっていくしかない。
ビルの外まで並んでいることもあるが、座席のある会場なので開演近くにエレベーターでゆっくり上がれば良いと思う。

ホール

座席はふかふか、ゆったり設計。さらにドリンクホルダーつきの映画館クオリティ。
傾斜も十分で2階席でも見えやすく、どこからでも視界良好。文句の付け所が無い。

おまけに音響もバツグンに良い。
Digidesign VENUE卓とd&bシステムで高音質なProToolsライブレコーディングも可能らしいので、ここでの公演は是非映像作品として残して欲しい。

ドリンク 

ドリンクカウンターはロビーに入って左手、1階の女子トイレ横。

ワンドリンク600円。
ビールはアサヒのスーパードライとブラック。ゼロも取り揃えている。
その他缶のカクテルやチューハイ、ZIMAなどの瓶ボトルのお酒もあり、勿論マウントレーニアのコーヒードリンクにも交換出来る充実ぶり。

一覧は公式ホームページ掲載のPDF【コチラ】を参照して欲しい。

ちなみにポット入りポップコーン(全21種類)が売っているのも面白い。 

 

SET LIST

M1. MAGIC HOUR
M2. Kalmia with keyce

-MC-

M3. hameln
M4. 再生
M5. O love divine and golden

-MC-

M6. 花

-MC-

M7. yellow crocus

-farewell-

 

LIVE REPORT & 感想

この日は「SHIN」のファンクラブ限定ライブと言っても、「SHIN」の曲をやるわけではない。
バンド解散から始動までの605日間で唯一彼が公の場に姿を現した2015年8月5日、代々木競技場第二体育館で開催された“V-NATION”にシークレット出演した「WHITE JUDAS」。その名前を使い、全曲が「WHITE JUDAS」の曲で構成された公演だ。

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今思うと、ようやくこの日点と点が線で結ばれたのかも知れない。

ソロになって初めての座席指定の会場。ステージには中央に絨毯が敷かれ、その上にSHINくんが腰をかけるであろう白い椅子に白いギター。後方には何本かゴシックアンティーク調のロウソクが立てられ、独特の世界観を演出していた。なんとなくHYDEの「黑ミサ」の雰囲気に似ているなぁ、と思った。

ほぼ定刻、静かにサポートメンバーがステージ上に現われる。WHITE JUDASのイメージで統一しているのか、全員トップスが白、ボトムスが黒という出で立ちだ。
サポートメンバーはギターがYOUSAYくん、ベースにMiroくんと言ういつものメンバーに加え、キーボードにLIGHT BRINGERのMao(山本真央)さん、ドラムにMiroくんと同じバンド・LOKAのKEN'ICHIさんを迎えた4名。(ちなみにいつものドラマー・RYUGAくんは進級試験で出演が出来なかったらしい。笑)
こうして見るとかなりヘヴィメタル寄りな回路を持つミュージシャンをバックにつけているが、WHITE JUDASはどちらかと言うとアンビエントな雰囲気の楽曲が多いから面白い。
最後にWHITE JUDAS(SHINくん)が現われる。2015年のV-NATIONと同じ純白のサテン地の衣装を身に纏っていたが、あの日頭部にかけていた白いヴェールはなく、代わりに胸の下まである長いエクステンションをつけ、浮世離れした様相だった。
こう言った表現が適切かは分からないが、「神様」と言うのが一番しっくり来る気がする。裏切り者のユダ(Judas)の逆(Reverse)、正直者のキリストといったところか。

静寂の中、シンバルのカウントから奏でられたこの日の一曲目は『MAGIC HOUR』。
マジックアワーとは、朝焼けの直前と夕焼けの直後の僅かな時間に幻想的なグラデーションの空が見える瞬間を表す撮影用語だ。まるで魔法のように美しい写真が撮れることからそう言われているらしい。
以前にSHINくんはカフェで流れているような、朝焼けや夕焼けに似合うポストロック――そんなことを言っていたと思うが、まさにそんな世界観を詰め込んだ楽曲だと思う。ウィスパーボイスとミックスボイスを巧く使い分け、マジックアワーを表現した歌唱に思わず聴き惚れた。

続いて流れるように始まったのは『Kalmia with keyce』。
この曲はV-NATIONでの披露もなくホームページでの試聴もない、(恐らく)初披露の曲だ。終演後に貰ったセットリストにはタイトルの後に【lyric less】の文字があったが、曲の全体に歌詞がついていたように記憶しているので今でもその理由が分からない。もしかしたら同じ歌詞を延々繰り返していたのだろうか。
曲調は『MAGIC HOUR』に似た美しいものだがしっかりとサビがあり、サビに向けて疾走感が増す曲調だった。Bメロ(Cメロだったかも?)のベースラインが良く動いていたのが記憶に残っている。覚えている限りで印象的だった歌詞のフレーズは「また君が消えてゆく」「誰もいない部屋 息をひそめ」「色褪せていた世界」と言った、解散後に心の中にあったであろうアンダーな情景が詰め込まれたものだ。すべての歌詞が分からないので全体感を掴んでいるわけではないが、その時の感覚だと聴きながら胸が苦しくなるような曲だった。

YOUSAYくんのギターの音色に乗せた、一回目のMC。(全体的にニュアンスです)
「今日は平日なのに初めてのechoes限定ライブに来てくれてありがとうございます。
実は今日のライブをやるにあたって、ずっと気持ちがモヤモヤしてて…。今日聴いてもらう曲は、みんなに会えなかった間に作った曲です。
ソロから僕を知ってくれた人もいると思うので分かるように説明すると、前の活動が終わってからソロになるまで、別に数えていたわけではないんですけど、日にちにすると605日と言うとても長い時間がかかってしまって。その間、今思うとみんなの意見を知るのが恐かったのか、音楽が出来なくなるかも知れないという現実から目を背けたかったのか、SNSも全部消して。まるでこの世から消えてしまったような時間でした。こんなことをみんなに言うのは間違ってるかもしれないけど、不安だし苦しかった。そんな時に書いた曲たちなんです。
前の活動の最後のライブで、僕はみんなに「必ず戻る」という約束をしました。正直その時はもっと早く戻れると思ってて…でも、実際は色んなことがうまくいかなくて。あの約束がどれくらいの力を持つのか、待っていてくれる人がどれくらいいるのかも分からなかったし、僕が書いた言葉も全部消えちゃったし。また活動を始めたところで喜んでくれる人がいるのかどうか…。
でも、あの時間に色んなことをやってみて、やっぱり自分は音楽をやっている時が一番幸せだって分かって。
それからソロとして戻ってきて、1stアルバムを出して、ツアーをやって、ファイナルの名古屋公演で僕は「もう過去を振り返らない」と言いました。結局モヤモヤしていたのはそこで。最初この曲をやろうと思った時はなんとも思わなかったけど、いざやるとなったら、結局また過去を振り返るってことになるんじゃないかって。だからずっと今朝までモヤモヤしてて。
でも今朝、過去の曲かも知れないけどここまでソロとしてやってきて、誕生日に公約したFCライブをやるってことも叶って今幸せだから、そういう幸せな気持ちで歌ったらいいじゃんって思えてきて。そう思ったら急に違う曲に聴こえてきました。
もう二度とこの名前で出ることはないと思っていたけど、この曲たちもみんなに聞かせたいと思って作った曲だから、今日こうしてみんなに聞いてもらう事が出来て幸せです。ありがとうございます。
次に聞いてもらうのは、今日と同じ“WHITE JUDAS”という名前で1回だけシークレットライブをしたことがあって、その時に演った曲たちです。ノリが良い曲なんで好きなように楽しんでください。それでは聞いてください。『hameln』」

これまでの心情を吐露するようなMCから、V-NATIONで奏でられた3曲をギターを弾きながら続けて披露。

『hameln』は明るくノリの良いポップロック。思わず立ち上がりたくなるようなメロディーラインだったが、みんな大人しく座っていたので若干のもどかしさを感じた(笑)。1部では「好きにノってくれー!」と一度煽ったもののいまいちオーディエンスの反応がなく、2部ではついに煽ることすら諦めたような感じだったけれど、もっと巧いこと誘導すれば良いのに、と思った(本人はそこまで求めていないかも知れないけれど)。
ハーメルンとはドイツにある自立都市ハーメルン=ビルモント郡の郡庁所在地で、「ハーメルンの笛吹き男」の伝説で知られる都市だ。「ハーメルンの笛吹き男」は1284年6月26日に実際に起きた出来事を伝承化した童話として広く知られ、笛吹き男の笛の音に誘われて街にいた130人の少年少女たちが失踪した話である。
明るい曲調とその伝説を結び付けて考えるのは難しいが、自分の周りから誰もいなくなって置き去りにされたという意味が込められているのだろうか。今、ギターをかき鳴らしながら歌う瞳には強い光を感じたが、歌詞の空虚さと随分ギャップがあるように思えた。

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続いて演奏された『再生』は3拍子の幻想的な楽曲。
曲入り(別の曲なのか長い前奏なのかは不明)は♪LaLaLaLa~Hu~♪のみで不思議な世界観に誘う。AメロBメロは御伽噺の世界に迷い込んだかのような曲調で、サビで一気に広がりを見せて盛り上がる楽曲だったように記憶している。かなりマニアックな曲調なのでリード曲には成り得ないだろうが、アルバムの指し曲として入っていると面白いかも知れない。

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V-NATIONで演奏した3曲で最後に披露されたのは『O love divine and golden』。WHITE JUDASの中では最もロック色の強い楽曲で、V-NATIONで初めて聴いた時からバツグンな輝きを持っていると感じた。この曲が一番座って聴くのが勿体無い曲だったと思う。
賛美歌429番に同じタイトルの曲がある。日本語訳にすると「愛の御神よ」。結婚式で聞くことが多く、歌詞の世界観はこの曲とは全く異なる。
サビとラスサビ前以外は全て英詞で構成され、非常に疾走感のあるつくりだ。疾走感のあるロックと言っても今ある「SHIN」のエモーショナルなロックとは異なり、美しくも激しいメロディーラインでつくられている。V-NATIONで聴いてこの曲が気になり歌詞を記憶していたのだが、当時のものとは日本語の歌詞が少し変わっていたように思う。今の世界観とはすこし掛け離れているもののとてもカッコイイ楽曲なので、歌詞を変えてでも残して欲しい一曲だ。

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V-NATIONで演奏した3曲を披露して、2度目のMC。(全体的にニュアンスです。)
「ひとつだけ言わせてください。この世の娯楽と言われているどんなものよりこの瞬間が楽しくて、今だったらぶっ倒れても良いと思うくらい幸せです。ありがとうございます。
今聞いて貰った曲は“WHITE JUDAS”として一回だけシークレットで出演した時に歌った曲で、本当はソロでやろうかなって思って作った曲たちだったんだけど、長い時間自分と向き合った中で、今一番伝えたいものが1stアルバムの形になりました。この曲たちはみんなに二度と聞かせることは無いんじゃないかと思ってたけど、みんなにだったらまた違った形で届けられるし、届けて良いんじゃないかと思いました。
さっき気持ちがモヤモヤしててって話をしたんだけど、今日のライブの気持ちを落ち着いて考えようと思って、今朝ずっと行きたかったところへひとりで行ったんだけど、その場所は今日は開いてなくて。事前に調べろよって感じだよね(笑)。でも導かれたのか分からないけど、開いてないや、と思って外に出たら偶然EX THEATER(※始動ライブの会場)が見えて。一昨年の9月4日にみんなに「ただいま」って言った時のことを思い出さざるを得なかった。
あそこは2000人くらい入るんだけど、最初は605日も音沙汰がなかったのに、そんなところで出来るわけないじゃんって思った。でも、生きるか死ぬか、EX THEATERをやるか死ぬかだったら、やるだろうなと思って。たとえ来てくれる人が0人だったとしても…0人はちょっと言いすぎだな(笑)。たとえ100人しか来なかったとしても良いやって。それだったらもう……それでもきっと音楽はやると思うけど、もっと違う形だったと思う。
今では「echoes」と言うファンクラブが出来て、ファンクラブライブをやれているこの現実が、「ただいま」って言ったあの頃の自分からしたら夢のような出来事で。公にはこんなこと言わないけど、みんなにだから言わせて。あの605日という時間は正直つらかったし、毎日死にそうでした。ストレスで顔にブツブツがいっぱいできた。腹筋ローラーやったら顔から血が出てきたし……あれ、面白くない?(笑)ダメか……なんかウケるポイントが違うんだよな……(笑)。いや、あの、今日はくだけていっぱい話そうかと思ってね。ワンマンの時は伝えたいこともあるし、それだけ気持ちを込めた曲をやるからいっぱい喋っちゃうんだけど、対バンだと音楽性もあるから、スーっとやってドヤッ!(笑)みたいな(1部では「スーッとやって、ハッ」)。でもみんなだったら変なこと言っても許してくれるかなって思って(笑)。
それでね、朝、入り時間まで時間があったからカフェに入って今日のおさらいをして、それから自分のTwitterを遡ってたんだけど、3年前の初めての投稿があって。フォロワー0人から始めたんだけど。「名前は言えません。でも歌が好きだから歌いたいです」って、ビビリなのか強気なのかよう分からんわ、ははははは…あれっ、面白くなかった?(笑)そうか……あれー?俺的には今ドッカンなんだけど…(笑)。そうそう、で、「この姿を残しておきます」ってこの衣装を着てこのギターを持って写真を撮ったんだけど、あの時と今の顔って別人だなって思って。」

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「別人だと思う人?思う?2階も思う?2階も見えてるよ!そう、すごい別人みたいな顔してるなって思って。あ、整形じゃないです(笑)。あの時やつれてたしね、謎にご飯食べてなかったからね。なんで食べなかったんだろうね、食べれば良かったのにね(笑)。あの時は欲という欲を絶って、誰とも関わらないようにして。それが弱さなのか強さなのか分からないけど。でも今こうして帰ってこれてこの場所があることが本当に幸せです。ありがとうございます。
次に聴いてもらう曲は、今までみんなに聞かせたことのない曲です。「花」っていう曲なんだけど、みんなに会えなかった時期にライブのことを思い出して、ファンの人ってお花みたいだったなって思って。(1部のみ「今もお花畑に見えます!…え、なんで笑うの(笑)」)当たり前だけどひとりひとり違って、男の人も女の人もそれ以外の人もいるし…今日は僕が「それ以外の人」です。……おっ!一部ではウケたね、良かった(笑)。そういうひとりひとりの人生があって、思いがあって、それがお花みたいだなと思いました。
あの頃の曲たちの歌詞を見ると「君が消えた」「僕が消えた」「君が消えないように」ってそんな歌詞ばっかで、本当に恐かったんだなって。でも僕は不器用だから、曲でしかその恐さや不安を伝えられなかった。ズルいことも出来ないし、みんなには誠実でありたいなと思っています。
しっかり歌詞が伝わるように歌うので、聴いてください。「花」」

『花』は耳馴染みの良い王道のミディアムバラードナンバー。
君が消えないように、花が枯れないように、もう一度あなたに会いたい――ストレートな歌詞が胸に刺さる。恐らくこの日演奏した曲の中でファンの人気が一番高い楽曲だろう。ひとりひとりの目を見ながら両手を広げ全ての愛を包み込むように、しっかりと歌い上げる姿に感動した。
「花みたい」と現実生活の中で言われることを想像するとなんて胡散臭いんだろうと思うのに、ミュージシャンと言う存在は不思議なもので、そんな歯の浮くような表現を口にしても受け取る側は純粋に嬉しいと思える。それを曲にしてしまうと尚更だ。ファンが力強く咲いていられるように、彼にはいつまでも太陽のように輝く存在でいて欲しい。

最後のMCは、ピアノの音色に乗せて。(全体的にニュアンスです)
「今聞いてもらった曲は悲しい歌だったはずなのに、すごく良い曲になったなって思います。みんなのお陰です。ありがとう。
今まで「約束だよ」って言ったことは全部叶えられているから大切にしたい言葉なんだけど、今日、僕からみんなに「約束」が2つあります。
ひとつ目。僕は自分がもう無理ってなるまで、それが何で無理になるか分からないけど、それまでずっと歌い続けるし、曲を作り続けます。ずっとそう思って作った1stアルバムだし、その1stアルバムを作るために作った今日の曲たちだし、これからもずっとそうやって生きていきます。今日は過去の曲をみんなに聞いてもらったけど、来年の3月14日、またホワイトデーにWHITE JUDASとして、来年は来年の思いを届けます。もうマウントレーニアホール押さえてあるから(笑)。今日やった曲たちも違う意味の曲になってるかも知れないし、みんなが聞きたいって言ってくれたらそれを次のWHITE JUDASでCDにするから言って欲しいです。ファンクラブのみんなが僕の一番の理解者だと思ってるから、みんなのお願いだったら聞くよ。
ふたつ目。僕はEX THEATERで(もう一度武道館に立ちたいと言う)大きな夢を言いました。そこに辿り着けるかは分からないけど、そこへの第一歩を近い未来に踏み出そうと思っています。その時が来たら、その一歩を僕の口から直接伝えたい。そしてその一歩を一緒に歩きたい。いつも気が向いたらおいでって言ってるけど、その日だけは僕にください。そんな僕の姿を見て、あいつまぁまぁ頑張ってるじゃん。あたしも頑張れっかな~って思ってもらえたら、それだけで歌っている意味があります。9月4日、ライブします。9月4日と3月14日は毎年ライブします。何があっても、曜日が悪くてもやる。だからその日だけは遊びに来てください。
これ絶対言おうと思ってたのに1部で言い忘れたんだけど、みんなが堂々と「SHINのファン」だって言えるような男になりたい。それがみんなへの一番の恩返しかなって思うから。全然現実的じゃないけど、目標だった場所が「越したい場所」になってきて、そういう気持ちだけは持っていたい、持っていないとみんなに失礼だと思うし、どんなやつにも僕は負けないので。
ここからずっと一緒に歩いていけたらいいなって思います。みんなに嫌われないようにするんで。って言うか、嫌われるようなこと絶対してないからね、今……昔はどうだったんだって話(笑)。昔もしてなかったはずだけど、今は自信持って言える。みんなが一番好き。それでいい、僕の人生は。…軟派なヤツだね(笑)、違う違う、そう言う意味じゃない(笑)。僕のことを応援してくれているみんなが一番好きです。それでいいです、僕の人生は。そうやって生きていきます。死ぬまで。
最後に、EX THEATERの時にこの曲だけはどうしても言葉を大切に伝えたいって…あの時は次に会える保証がなかったから、今より弾けないギターで歌うんだ!って大見得切ってアコギ一本で歌ったんだけど、今はもっと伝えられると思います。それでは最後に聞いてください。『yellow crocus』」

最後に演奏された『yellow crocus』は、EX THEATERで行われた「SHIN」の始動ライブのみで披露されたバラード曲。
黄色いクロッカスの花言葉は“私を信じて”。EX THEATERのMCで「きっと僕の歌がみんなの傍にあると思って、みんなのことを想って書いた」と言っていた曲だ。
当時のライブやこの日に限定販売されたCDにはアコースティックギターに合わせて歌ったものが収録されているが、このライブのみアコースティックギターではなくピアノの音色でしっとりと歌いはじめ、2番からはバンドサウンドを織り交ぜた構成で演奏され、また違った曲のように感じられた。
とても人気があり楽曲も良いものなので、正直WHITE JUDASの曲になるのは勿体無いな、と思う。一方で一年に一回、収録されたものとは異なったアレンジで披露されるのはスペシャル感があって良いのかも知れない。

最後にサポートメンバーを紹介し、ひとりずつステージから送り出す。

「ベーシスト、Miroくんでした。ありがとう。」

「キーボディスト、Maoさんでした。素敵なピアノをありがとうございます。」

「アドリブも素晴らしく顔もカッコイイ、ドラムのKEN'ICHIさんでした。」

「……YOUSAY!!どうだった?最高だったね。YOUSAYでした。YOUSAYがいなかったらこのバンドのメンバーに出会えなかったんで、本当に感謝してます。ありがとう、これからもよろしくね。」

なぜか1部も2部も“ギタリストの紹介”ではなく“YOUSAYの紹介”になっているのに思わず笑ってしまったが(笑)。
ソロとして活動しはじめて以降、YOUSAYくんから人間関係が広がっているのが分かる。先日久し振りに(以前のバンドメンバーである)RENOくんの家にふたりで押しかけていたのもYOUSAYくんの発案だろう。なんとなくバンド時代は交友関係が狭い印象があったが、こういった人と人の繋がりはこれからも大事にしていって欲しい。

「そして、最後。SHINでした。」

シンでした―― V-NATIONでも最後、幕が下りる瞬間に同じ挨拶をした記憶が蘇る。「次に会うときには、堂々と名前を名乗れるようになります」そう言っていたあの日。
この日ステージで名乗った姿は、堂々と前を向いているように感じられた。過去の楽曲だったかも知れないが、最後の彼の瞳は未来をしっかりと見据えていたのではないだろうか。

来年のWHITE JUDASもとても楽しみだ。

 

さいごに

一年に一日限りのスペシャルライブ、行けて本当に良かった!
始動までの苦難は今までのライブのMCでも度々口にしていたが、「曲でしかその不安や恐さを伝えられなかった」と言っていたように、この日の楽曲に2年間の本当の気持ちが詰まっていたように思う。

SHINくんが気になっていてファンクラブへの入会を迷っている方がいたら、是非入会を勧めたい。
そして一年に一度、この日しか聴けない「SHIN」の原点の楽曲たちを聴きに来て欲しい。
3月14日。ここから始まって今、ここまで来た。その軌跡を垣間見えるスペシャルな一日に出会える。
また明日から頑張ろう――心からそう思えるはずだ。

 

最後に終演後に貰えた、素敵なホワイトデーのプレゼント。

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こういうのもFC限定ライブならではの喜びだろう。

 

そして「神様」SHINくん。

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次のライブは「GLAMOROUS SKY」初披露ワンマン「GLAMOROUS SHOW」。
どうか無事にチケットが取れますように。

 

ここまで読んでくださったみなさま、ありがとうございました。

尚、全て一個人の曖昧な記憶であり、事実と異なる部分や勝手に記憶が脚色された箇所、個人的解釈による記述もあるかも知れませんが、どうかご了承くださいませ。
また、あくまで個人的感想によるものですので、感想や考え方の相違について異論や誹謗は受け付けておりませんことをご承知置き願います。