GOOD MORNING DREAMER

各種レポート(ライブ、旅行など)、会場ガイド、考察、コラム、他 雑記。主にSHINさんの話題が中心です。

【Live Report】2019/8/31 SHIN ONEMAN TOUR "Alternative Sublimation”@名古屋SPADE BOX

随分と久しぶりのBlog更新となってしまったが、SHINくんの2019年東名阪ツアーが終了したのでそのReportを書こうと思う。
(昨年のツアーレポートが途中から書く書く詐欺状態になっていることはうっすら心の中にあるので、そっとしておいてください。苦笑)

始動してからここまで、自分のスタイルを確立しようと奔走しているSHINくんの姿を見続けて早くも3年が経過した。
そんな彼の3年目の活動は驚くものばかり。
もちろんYouTube動画の投稿を始めたことや、主催2マンLIVEを精力的に行なってきたことなど多岐に渡って変化はあるのだが、筆者にとってはこの『AZALEA』と言う作品の意外性と、感じた可能性がとても大きなものだった。
ずっと独りで曲を生み出し続けていたSHINくんが宮﨑歩さんという偉大なコンポーザーとタッグを組み、またその世界観も今までの「SHIN」とは大きく異なるものだったからだ。
そして、この作品を彼は“集大成”であると言っていた。

『AZALEA』を引っ提げて、一体どんな世界を私たちに見せてくれるのだろう。
そんな大きな期待を胸に、東名阪ツアー初日の名古屋公演へ足を運んだ。

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名古屋SPADE BOX(スペードボックス)

会場は名古屋SPADE BOX。

www.heartlandstudio.co.jp

隣接したHeartLandは伏見にあった名古屋老舗のライブハウスで、1984年から2015年まで営業し、2015年11月28日にDIAMOND HALLが入っている現在のビルの地下へ移転して再OPEN。
そしてその隣に同年12月1日、このSPADE BOXがOPENした。

名古屋は大須のE.L.L.と言い、ひとつのビルにライブハウスを密集させる傾向がある。DIAMOND HALL(ダイヤ)、HeartLand(ハート)、SPADE BOX(スペード)とトランプにちなんだ名前をつけておきながら、どう言うわけかあとひとつのハコの名前はAPOLLO BASE(元APOLLO THEATER)。
どうせ改名するならCLOVER BASEかAPOLLO CLOVERにして欲しかった。
惜しい。惜しすぎる。

ところで1年ぶりに行ってみると会場の動線が変わっていて、ハコから壁を挟んだところにある休憩スペースのようなところに自由に行き来出来るようになっていた。
椅子やテーブルに加えて自動販売機も多く設置されているので便利だ。

アクセス

名古屋市営地下鉄東山線「新栄町駅」2番出口より徒歩3分
(公式サイトより)

2番出口を出るとスターバックスコーヒーとファミリーマートがあるのでその間の道を通り、新栄町交差点の横断歩道を渡って右、少し直進すると左手にある、雲竜フレックスビル西館の地下1階。

駅から近いのでそう迷うことはないだろう。

キャパシティ

オールスタンディング400人
(オールシーティング150人) 

ロッカー

120個(300円)、会場外。
ハコにありがちな小さいサイズのもの。
開場前使用可だが、隣のHeartLandと共用のため、残数には注意が必要だ。

なお、同ビル地下1階にある「studioKANADiA」でクロークも行なっているらしい。
45ℓの袋で500円。

studio-kanadia.jp

物販

会場入り口正面のスペースで行われていた。

整列・入場

昨年は階段に番号が貼ってありそこから上階へ向けて整列した記憶があるが、現在はビルの地下にある会場の入り口前から通路に待機し、呼ばれたら入り口へ行って入場すると言う、なんとも非効率な入場方法になっていた。
今後整列方法は変更になる可能性が大きい気がする。

ホール

ホール内部は壁が木製(本当に素材が木かは知らないが)だったりPA卓がレンガ造り(こちらは恐らくフェイク)のようになっていたり無駄にオシャレ。

公式ホームページに分かりやすい図面がある。

www.heartlandstudio.co.jp

入り口は下手中ほどで段差は後方に階段状で2段分(1箇所)。
最前列は12〜15人程度だろうか。

縦長の変形会場でステージも変形で狭く、高さは70cm。アーティストの出入りは下手から。
上手側中ほどから後方にかけてPA卓、その後ろ(段上)にドリンクカウンターがある。

このハコで後方に入ったことはないが、縦長であることやステージ高が70cmであることを考えると、位置取りはある程度慎重になった方が良いだろう。段上はかなり後方なのだが見やすそうなので、近さにこだわりがないのであれば選択肢のひとつとして考えるのもアリ。 

新しい会場なのもあって音響は良好で、各パートごとに音を聴き取りやすくクリア。

上手側の壁にSPADE BOXのロゴが掲げられていてとにかくカフェのようにオシャレな会場なのだが、如何せん形が独特なので、もっと普通の四角い形なら良かったのになぁと思う。
ちなみにLIVEのない日はレストランとして営業しているらしくメニューもなかなか美味しそうなので、いつか食べに行ってみたい。

ドリンク

ドリンクカウンターはホール内上手後方1箇所のみ。
ワンドリンク600円。

ソフトドリンクの他に生ビール、ハイボールなどのアルコールも有り。

ドリンクカウンターに「ドリンクチケットの偽造があります」のような注意書きがあったのだが、いくらなんでもケチくさ過ぎないか。
飲み物くらいお金を払って欲しいものだ。

 

SET LIST

-SE-

〜The First Stage「鎖」〜

01. 4444
02. paradox
03. rose
04. jack the ripper
05. Miss Lily
06. GLAMOROUS SKY
07. 9 deadly sins
08. diluculo
09. WEAKEND

-CONVERSION SE-

〜The Later Stage「光」〜

10. AZALEA(Solo Part)

-SE-

11. SHIRABE
12. Mirage

-MC-

13. センターオブトーキョー
14. 6inchの凶器

-C&R-

15. just going true side

-MC-

16. 花

〜ENCORE〜

-MC-

enc1. why not?
enc2. on my way with innocent to 「U」

 

LIVE REPORT & 感想

"Alternative Sublimation”
今までの「SHIN」のスタイルからの昇華、と言ったところだろうか。

この東名阪ツアーの前、SHINくんは来場するファンにこんなことをお願いしていた。

今までのツアーではステージセットを組んだこともなかったのだが(それもバンドサウンドを全面に押し出し、等身大の自分を見てもらいたいためのこだわりだと言っていた記憶がある)、今回はソロとして歩み始めてから現在に至るまで3年間の「SHIN」を表現するべくステージセットを組み、来場するファンには真っさらな気持ちで全ての演出を見て欲しい、そしてその瞬間瞬間を感じ取って欲しい。そんな意図があったようだ。
その甲斐あってか、ツアーFinalを迎えるまで(むしろ迎えてからも)あまり公演の様子は広がっていないので、ツアーに参加できなかった方はその様子をイメージしながら読んでもらえたらと思う。

会場に入ると今までとは異なった客入れの会場BGMが流れ(1stや2nd、主催LIVEは全て同じ会場BGMだった)、ドラムセットの後方にフェンス、天井の照明機材を吊るす横棒からステージに向かって数本の黒いチェーンがぶら下げられ、退廃的な印象のステージセットが組まれていた。
『AZALEA』を引っ提げてのツアーではあるが、どちらかと言うと始動から2年間の「SHIN」が表現し続けていた世界観に近いだろうか。
『on my way with innocent to 「U」』のMVのような、アンダーな雰囲気を醸し出すセットのように感じた。

開演時間を10分程度まわった頃だったか。会場の照明が落ち、入場SEが響き渡る。
入場SEもまた今までに聞いたことのない曲だ。
これも今までのようなロックサウンドのものではなく、仄暗さを漂わせるメロディーラインのSEだった。

まずはサポートメンバーがステージ上に姿を現し、最後にSHINくんが登場する。
衣装はいつものLIVEの様な、黒を基調としたロックでファンキーTシャツ(ノースリーブだったか?はっきりと覚えていない)で、メンバーもいつもと同じ雰囲気の衣装に身を包んでいた。
このツアーのサポートメンバーはいつもと同様、ギターにYOUSAYくん、ベースにMiroくん、ドラムスにKEN'ICHIくんだ。

まずはこれまでの『SHIN』を表現する前半パートがスタート。
大きなフラッグを片手に登場したSHINくんが「はじめるぞ、名古屋!手を叩け!!」と煽り、『4444』で公演の幕を開ける。
続く『paradox』ではジャンプを促し、『rose』『jack the ripper』で拳を求めるなど、従来のLIVEの序盤パートに馴染みのある選曲だ。
しかしいつもよりサポートメンバーとの絡みが少なめなのは、少なからず天井からぶら下がったチェーンが邪魔をしているからの様な気がした(笑)。

いつものLIVEの幕開けに感じられたところで意外性があったのが、続いて披露された『Miss Lily』だ。今まではどちらかと言うとLIVE後半に盛り上げる「ここぞ」と言うところで演奏することが多かった楽曲だが、序盤からオーディエンスのヴォルテージを一気に引き上げようと言う作戦だろうか。

「最初から飛ばしていくぞ!タオルを回す準備はいいか!?」

SHINくんの叫びに近いような声に応えて、空中に多数のタオルが舞い踊る。

その後の『GLAMOROUS SKY』では今までCメロをオーディエンスに歌唱させることが多かったが、きっちりとSHINくんが歌い切ったところに、多少なりとも今までとは違った意味合いが込められている気がした。

そしてSE『9 deadly sins』を挟んで『diluculo』へ。
葛藤や今までの感情を全てぶつける様な楽曲が続いた後に披露されたラテン語で「夜明け」を意味する『diluculo』は、この後に続く『AZALEA』の世界に向けての夜明けを表しているのだろうか。
前回のツアーの様にイントロに発散する様な狂気を感じるフェイクを入れることもなく、まるでこれから訪れる新しい世界に想いを馳せる様な表情で歌い上げるSHINくんを、オーディエンスは真っ直ぐな瞳で見つめていた。

続く『WEAKEND』で今までの歩みからの“Sublimation”--昇華を迎える。
曲入りに叩くKEN'ICHIくんの力強いドラムの一発が、まるで眠っていた心を目覚めさせる大きな鼓動の音の様に感じた。

ところで、SHINくんは時折ぶら下がるチェーンを手に取りながら歌っていたが、あのチェーンにはどう言った意味があるのだろう。
ガチガチに絡められた固定概念などを意味しているのか、全く何も意味はなくて「なんだかカッコ良さそうだから」ぶら下げていたのか(笑)。
そう言ったこのツアーに関わるセットやコンセプト、世界観の解説が書かれたフォトブック(パンフレット?)をグッズで取り扱ってくれたら興味深かったのにな、と思う。

前半のパフォーマンスを終えると、ステージ上から姿を消す。
少し気になったのが、動線の関係でKEN'ICHIくんが一度上手側から回ってはけたのだが、その際上手寄り後方にぶら下げてあったチェーンに思いっきり当たっていたこと(笑)。ステージを後にしてからもブラーンブラーンと揺れ続ける鎖をボーッと見ながら、この素材はなんだろう…鉄にしては軽そうだしプラスチックかな、などと考えていた(笑)。

そんなわけで場内には転換のSEが流れ、静かなピアノの旋律にオーディエンスは息を飲む様にその場に佇み、次の刻が動き出すのをひたすらに待った。

MCをすることもなく駆け抜けた前半パートはまさに今までの「SHIN」を表現していたが、後半パートはどんな演出になっているのだろうか。

再びステージに姿を現したSHINくんは今までのロックな様相とは打って変わって、白いシャツに黒いパンツと、今までのLIVEでは見せなかったシックでシンプルな出で立ちだ。
いよいよライブも後半パート、『AZALEA』の世界観が表現される。

独りマイクスタンドの前に立ち、バンドサウンドではなく用意された音源に乗せて『AZALEA』を歌唱する。時にアコースティックギターを片手に独りで歌うことはあったものの、常にバンドスタイルにこだわっていたSHINくんなので、この姿も今まででは見たことのないものだ。
語りかけるように歌う姿をオーディエンスはじっと見つめ、その歌声に様々な想いを重ねているようだった。
しかし、散々バンド演奏を聴かされた後の音源歌唱は如何せん音が軽くてお粗末に感じてしまう。せめてSHINくんがアコースティックギターを弾いて音源に合わせれば良かったと思うのだが、なぜ完全に音源のみにしたのか。
以前主催LIVEで『AZALEA』をバンド演奏で披露したことがあり、その音の印象が強かったせいなのかも知れないが、音源のみで歌う演出は誤った選択だったと思う(あくまで筆者の個人的見解なので悪しからず)。

幻想的なSEが流れ、サポートメンバーがSHINくん同様白を基調とした衣装に身を包み、再びステージに姿を見せる。SHINくんはその手にアコースティックギターを持ち、ドラムのカウントから『SHIRABE』が奏でられた。
この曲は2nd Album『on my way with innocent to 「U」』に収録するつもりで制作した楽曲で、いつかメロディーラインを意識したアルバムに収録したいと考えていたとSHINくんが言っていた。筆者もCDで聴いた時は2ndっぽい曲だなと思ったが、こうしてLIVEで聴くと『AZALEA』の世界観にとても似合っている。

一転、心に飛び込んでくるような明るい音色が会場を包み込み、『Mirage』へ。照明に合わせてSHINくんの表情も弾けるように明るくなる。AメロBメロはハンドクラップ、サビはワイパーとなかなかLIVE映えする曲だ。その明るい勢いに任せることなく、一音一音丁寧に歌っている姿が印象的だった。

そして、このツアー最初のMC。
尚、記憶を元に大体のニュアンスで書いているもので、実際のMCとは相違があることを御容赦願いたい。

「"Alternative Sublimation”初日、名古屋です。ありがとうございます。」

「今回のアルバムはみんなで楽しめるというコンセプトで作りました。次の曲はセンターオブトーキョーと言う曲ですが、みんなで楽しめるフリを考えてきたので、真似して貰っても良いですか?」

少し不安そうな表情で、アルバムイチのダンサブルなナンバー『センターオブトーキョー』の振り付けレクチャーを始めるSHINくん。

「えっと、説明します。ワン、ツー、スリー、フォー、ワン、ツー、スリー、フォー、と言うリズムなんだけど、えっと、最初(横)モッシュにしようかと思ったんですけど、隣の人にぶつかると危ないので、その場で。良い?その場でね!ワン(跳)、ツー(跳)、スリー(跳)、パン(拍手)、ワン(跳)、ツー(跳)、スリー(跳)、パン(拍手)」

と、横モッシュの様に跳ねながら説明するSHINくん。
横モッシュ、そんなに危ないのか。筆者は横モッシュでも全然アリだと思うのだが、確かに今のSHINくんのファンにはそう言う動きをしたいと言う人は少ないのかも知れない。
このフリについてはYOUSAYくんのレクチャーがTwitterに掲載されているが、SHINくんのレクチャーはYOUSAYくんの様に4分の1回転はせず、最初から体を斜めにして横モッシュの様な体制で飛び跳ねるものだった。

(SHINくんのTwitterより)

「どう?なんだそれって思われるかと思ってすごく不安で(笑)。じゃ、みんなで。テレッテー、テレッテー」

SHINくんの「テレッテー」に合わせてMiroくんがベースを弾き始める。
恐らくここのレクチャーについての打ち合わせはあまりしていなかったのだろう(笑)。

「テレッテー、テレッテー、ヘイッ!!」

SHINくんがベースの音に合わせて軽快にフリを始める。

「テレッテー、テレッテー、ホイッ!!みんなもやって!!ワン(跳)、ツー(跳)、スリー(跳)、ヘイ!(拍手)」

なんとなくSHINくんを見上げていたオーディエンスもハッとして、SHINくんと一緒にフリをする。

「いいね!ありがとうございます!で、サビなんですけど、サビは違うのにしようと思ったけど、ややこしいから一緒にしました(笑)。♪かりそめーにーおーぼれーてー♪」

今度はギターやドラムも合わせて弾き始め、同じフリを全体で練習。

「で、綺麗な羽はためかせってところがあるので、そこをMVで僕がやってるみたいなフリでやってもらいたいんだけど、良いですか?こうです、♪綺麗な羽〜は〜た〜め〜か〜せ〜♪、こうね」

(一同笑)

「えっ、可愛くない!?ダメ??え、めっちゃ可愛いと思うんだけど!ちょっと一緒にやって!!♪綺麗な羽〜は〜た〜め〜か〜せ〜♪、あれっ、俺が間違えた(笑)!もう一回行きますよ!♪綺麗な羽〜は〜た〜め〜か〜せ〜♪、可愛い!!!」

可愛い…のか?

(SHINくんのTwitterより)

「これを今日から浸透させて行こうと思ってて。対バンとかでみんながやったら、きっと対バン相手のファンの人たちも「あいつらヤベェ」みたいになると思うから!」

その言い方だとなんだか違った意味合いの「ヤバさ」に感じる…(笑)

「じゃあ、今回はMCもあまりないのでメンバーに誰が一番可愛いかやってもらおうかな。初日だしね!じゃあ、Miroくんから!♪綺麗な羽♪…左からね!」

SHINくんと逆の手を出すMiroくんに一喝(笑)。

S「♪綺麗な羽♪…左からだって!♪綺麗な羽♪…だから左から!!」

何度やっても逆の手を上げてしまうMiroくん(笑)。

S「♪綺麗な羽〜は〜た〜め〜か〜せ〜♪」

パタパタと手をはためかせるMiroくん(笑)

M「え?出来てるよね?ちょっと音楽ちょうだい」

YOUSAYくんとKEN'ICHIくんが音を出す。

S「♪綺麗な羽〜は〜た〜め〜か〜せ〜♪…ダメだ、クリオネみたいになってるもん (笑)」

クリオネのようにパタパタと手をはためかせるMiroくんをアッサリ一刀両断するSHINくん(笑)。

S「じゃあYOUSAY」
Y「もう一回教えて!」
S「♪綺麗な羽〜は〜た〜め〜か〜せ〜♪、いける?♪綺麗な羽〜は〜た〜め〜か〜せ〜♪」

SHINくんのレクチャーどおり、バッチリ綺麗な羽をはためかせるYOUSAYくん。

S「さすが!可愛い!!じゃあ、ちょっと、ケンちゃん、良い?」

半笑いで立ち上がるKEN'ICHIくん(笑)。
SHINくんの歌に合わせて自らバスドラを鳴らしてカウントを取る。

S「♪綺麗な羽〜は〜た〜め〜か〜せ〜♪」

K「ᕦ(òωó) →  ᕦ(òωó)ᕤ」

S「やる気がないもん!!(笑)一番可愛かったですね(笑)」

と、一番可愛かった人が投げやりに決定(笑)。

「みんないける?大丈夫?これだけTwitterに上げようかな、ファイナルでこんなの説明してたら微妙だしね(笑)。恥ずかしがらずにやってみて!みんなでやると楽しいから!」

初めてのフリ付きの楽曲『センターオブトーキョー』をPlay。この曲、まともに跳ねてフリをすると案外疲れる。意外と横モッシュの方が楽だったかも知れない。
ステージ上のSHINくんは横モッシュのようにぴょんぴょんと横に移動。それを見ていると、こちらも横に移動したい衝動に駆られてしまう(苦笑)。

会場が楽しい雰囲気に包まれたところで、『AZALEA』イチのキラーチューン『6inchの凶器』へ。この曲はAメロとBメロはハンドクラップ、サビはタオル回し→タオル拳(と言うのか分からないが、タオルを持った状態で拳のように腕を動かす)のLIVE映えするアッパーソングだ。
さらに、間奏では「ついてこれるか!!」とSHINくんが折りたたみヘドバンを煽り、珍しく暴れられる曲になっている。この間奏はずっと折りたたみをしたいと思っていたのだが、SHINくんのLIVEで暴れるのは半ば諦めていたので意外だった。よくぞ折りたたみをしてくれた!と、終演後に友人と喜んだほどだ。タオル回しではなくモッシュでも良いくらいに思うが、SHINくんのLIVEは安全安心安定運行なのでさすがに無理だろう。

そして、ワンマンではお馴染みのコールアンドレスポンスタイムへ。

「今日の名古屋だったら頭振れんじゃねぇの!?」とヘドバンを煽り、ロックな空間を創り上げていく。主催2マンでは7月の公演を除いてこのパフォーマンスの時間はなかったので、これこれ!これぞSHINくんのLIVE!と言う感じがして、最高のLIVE感が味わえる好きな時間だ。どんどんオーディエンスのヴォルテージが引き上げられていくのが感じられるのも嬉しい。

「僕の中で一番の希望の曲です。今日の名古屋に届けます。『just going true side』」

意外にも後半のこのタイミングでアルバム『AZALEA』からの選曲ではなく、1stから持ってきた『just going true side』。今更ながら葛藤の感情が多かった1stにもこんなに希望に満ち溢れた曲があったんだなと、LIVEで聴いて改めて気付くことが出来た。

そして、YOUSAYくんのギターに乗せた2回目のMC。
(こちらもニュアンスです。)

「早いもので、次が最後の曲です。いつもより多く曲をやっているのに早く感じて、それはみんなのお陰で楽しい時間だったからだと思います。ありがとうございます。」

「今までの2年間は自分の心と向き合った音楽をやってきました。僕を解ってくれる人だけ解ってくれれば良い、目の前にいる人たちを楽しませよう、そう思って音楽と向き合った2年間でした。今でも勿論その音楽は好きです。でも3年目になって、もっとみんなと一緒に楽しめたら良いなと思って、今回はそう言う音楽を作りました。まさかカタブツみたいなSHINが♪綺麗な羽はためかせ♪みたいなことやるとは思わなかったでしょ?(笑)もっとみんなと一つになりたかった。今日、本当にみなさんが暖かくて、あのアルバムを作って良かったなと思いました。ありがとうございます。」

「今年はずっと挑戦をしてきたんですけど、まだまだやりたいことがあります。良かったら恵比寿LIQUIDROOMに来てください。去年は台風が来て、もしかしたらこの中にも来れなかった人がいたかも知れない。チケットシステムの残酷なところでお金も戻らないし、それが本当に辛いところだったんだけど。今年は台風来ません!DVDにもしません。なぜなら、もっと見せたい景色があるから。9月4日にその発表をしたいです。来るのが大変なのは分かるよ。交通費だってバカにならないし、平日の水曜だから休み取るのも大変だよね。でもリキッドでみんなに全てを体感してほしい。もし今日来て良かったな、もっと見たいなと思ってくれたら、そしてもし時間があったら、LIQUIDROOMに来てください。よろしくお願いします。」

「最後に、SHINでやるのはあり得ないと思っていた曲をやります。ファンクラブのみんながすごく良い曲だから、と背中を押してくれた曲です。この『AZALEA』は、ファンのみんなと作ったアルバムです。これはみんなの曲です。みんなが応援してくれるから、歌を歌い続けたいと思えます。心を込めて歌うので、聴いてください。『花』」

会場のオーディエンスの心に暖かい光が灯るかのようなSHINくんの言葉に胸が熱くなる。
『花』は元々ファンクラブ限定LIVE“WHITE JUDAS”でのみ披露されていた曲で、ファンからの人気がとても高く、昨年の「SHIN」のツアーでも何度か披露されたが、今回満を辞して『AZALEA』に収録された。
“花”とは私たちファンのことだそうだ。バンドが解散して活動が出来なかった期間、ファンのみんなはお花みたいだった、みんなが集まるとお花畑みたいだったなと、そう思って作った曲らしい。
SHINくんは今まで3年分の想いを込めるようにこの曲を歌い上げていた。

1stツアーの頃からしていたことだが、SHINくんは曲を作った当時の心境と今の心境が異なる場合、その歌詞を変えて歌うことがある。
この『花』を披露する時、2番の「永遠に届かない声」と言う歌詞を「永遠に伝えたい声」に変更して歌っていて、その気持ちの変化もまた嬉しいことだ。
もう届かない声ではない、伝えたいと思えば届けられる。そして歌える限り歌い続けたい、伝え続けたいと、そう思っていてくれるのだろう。

本編終了後、手拍子のみでなかなかアンコールの声が上がらなかった名古屋。
昨年は特に男性の声が大きく盛り上がった記憶があるのだが、随分とファン層が入れ替わったのだろうか。
ここのところSHINくんがロックを掲げている割に、ファンはおとなしい人が多いと感じることが多々ある。

若干まばらな(苦笑)アンコールの声に応えて、メンバー一同がツアーグッズのTシャツに身を包んでステージに戻ってきた。さらにSHINくんとKEN'ICHIくんはピンクのラバーバンド、YOUSAYくんとMiroくんは白いラバーバンドをつけている。これはもしかしたら日によって変えるのかな?と思ったが、本当にその通りだった。
SHINくんはMiroくんと肩を組み、ニコニコ笑顔で登場だ。

「アンコールありがとうございます。聞いてたよ、一番最初にアンコールって言った人、勇者だね。ありがとね。」

「今日ステージを一緒に盛り上げてくれたメンバーを紹介します!イエイ!」

\イエーイッ/

「後ろイエイッ!…かわい子ぶっちゃって。真ん中イエイッ!…まばらだね(笑)。前イエイッ!」

「ベーシスト、Miroくんです!Miroくんは今年で3年目だね。今日、どう?」

M「最高だね!」
S「髪型も変えて気合入ってるね!気合入れすぎて刈り上がっちゃったね!今年もサポートしてくれました。ありがとう、Miroくんです。」

S「そして、めちゃくちゃ良いドラムを後ろで叩いてくれてます、KEN'ICHIくんです!」
K「マイクがこれ以上伸びない…」
S「なんて?」
K「マイクがこれ以上伸びないから、(仰け反りながら)この体勢で喋って良い?(笑)」
S「この体勢で(笑)。イケメンのKEN'ICHIくんです。みんなイケメンだけどね。で、KEN'ICHIくん、髪型を直前まで悩んでました。「どうしよう、上げた方がいいかなー、下げた方がいいかなー」」
K「言うなよー!」
S「言うよ!(笑)出る3分前まで悩んでたよね!今日は下ろしパターンですね」
K「明日後ろ刈り上がってるかも知れない」
S「マジで?みんな段々Miroくんの髪型になってくかも。明日KEN'ICHIくんがなって、次YOUSAYがなって、最後俺がなるって言う(笑)。」

S「そして、マイメン、YOUSAYです!」
Y「マイメン!」
S「最近覚えたの、マイメン!」
Y「マイメンって何?」
S「多分マイメンバーじゃない?」

\わたしの男/

S「わたしの男?…それヤバくねぇ?(笑)ヤベェ、ちょっと間違えた(笑)。マイ…マイフレンド。マイフレンド」

筆者も「マイメン」と言う言葉がわからず調べたのだが、「親愛なる友達」「マイメンバー」と言う意味で使われているようなので、SHINくんの使い方で間違ってはいないようだ。

S「YOUSAY、今日どう?」
Y「いやぁ、まさかアンコールが起こるとは思ってなかったです」
S「ね!」
Y「あ、ここ笑うとこなんだけどね(笑)」
S「いやいやいや…(笑)。でも今年の名古屋は最初から熱かったよね!」
Y「今年の名古屋は最初から熱かった。」
S「え(笑)」
Y「今年の名古屋は最初から熱かった。」
S「やまびこ?(笑)」
Y「なんのためにアンコールがあるのか。」
S「おっ?」
Y「今年の名古屋は最初から熱かったから。」
S「(笑)YOUSAYです、ありがとうございます」

メンバー紹介を終え、SHINくん曰く「ブチ上げな」アンコールへ。

「今年一番揺らす準備はいいか!?建物ごと揺らしてビックリさせてやろうぜ!」

アンコール一曲目は『why not?』だ。この曲をアンコールに持ってくるのはとても珍しい気がする。
ジャンプを求め、全力かつノリの良いパフォーマンスを繰り広げるSHINくんは、本当に心からこのステージを楽しんでいるようだ。
しかし、この会場は冗談ではなく振動が凄い会場なので、本当に建物ごと揺れていたのではないかと思う(笑)。

「ラスト、今年の挑戦はこの曲から始まりました。みんなと一緒にどこまでも行けるように書いた曲です。聴いてください。」

アンコールラストは『on my way with innocent to 「U」』。これぞSHINというような、爽やかなロックサウンドに垣間見える光と影を感じる楽曲だ。
声を振り絞るように煽って叫ぶSHINくんに、オーディエンスは渾身のオイコールで応えた。 

「このツアーは自分の中では挑戦で、セットリストを組んだ時はみんな楽しんでくれるかなって不安だったけど、みんなのお陰で楽しめました。今日名古屋に来て良かったです!また来ます。そして良かったらリキッドに遊びに来てください。ありがとうございました!」

今日一番大きな歓声が湧き上がり、SHINくんはノンマイクでみんなに感謝の言葉を述べながらステージを後にした。

 

さいごに

今回は今までにないステージセット・演出・セットリストになると言う話だったので、一体どんなものだろうと考えを巡らせていたが、ステージセットについては小箱なのでまぁこの程度が限界なのだろうと思ったが、セットリストは今までにないものでとても楽しく感じられた。
SHINくんが言うように「最長のセットリストなのにあっという間」だったが、最長と言っても他のアーティストに比べればそう長いものでもないし、『AZALEA』に収録されている『Tragedy』を演らなかったのは残念に思う。特に名古屋や大阪のファンはこの曲を生で聴いたことがない人も多いだろう。ドラマチックで美しいメロディラインの楽曲なので、例えば『Mirage』の前後あたりに組み込んでも良かったのでは、と思う。なぜこの曲をセットリストに入れなかったのかは気になるところだ。
そうは言っても今まで「短い」と感じることが多かったワンマンLIVEも、いよいよ充実のセットリストが組めるようになったことには違いない。
今回のツアーを受けて、今後のワンマンがどのような構成になっていくかも今から楽しみだ。

ところで今年も各会場にSHINくんの直筆サイン入りポスターが掲示されていた。
どうやらアルバムリリース時に書いたものようだ。
いつも思うのだが、にこちゃんマークとピースの書き方が独特(笑)。 

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最後にLIVE後のSHINくんのTwitterより。

 

ここまで読んでくださったみなさま、ありがとうございました。

尚、あくまで個人的感想・個人的解釈によるものですので、感想や考え方の相違について異論や誹謗は受け付けておりませんことをご承知置き願います。

 

♥ 『AZALEA』PINK ver.に収録されている『花』を初歌唱した、SHIN FCライブ“WHITE JUDAS”2018のライブレポートはコチラ ♥

www.ricolog.tokyo