GOOD MORNING DREAMER

各種レポート(ライブ、旅行など)、会場ガイド、考察、コラム、他 雑記。主にSHINさんの話題が中心です。

【Live Report】2019/11/30 SHIN主催イベント「SKULL HEADS SPEAKING vol.7」SHIN×ナノ@SPACE ODD

「音楽を奏でる者が平等にリスペクトを持った共演の場」をコンセプトに、様々なアーティストをジャンルの垣根を越えて迎え入れるSHINくん初の主催イベント“SKULL HEADS SPEAKING”。
今年の2月に立ち上げたこのイベントもついに7回目を迎えた。
明言はしてこなかったが12月22日のO-EAST公演に向けて企画したイベントだったようで、このvol.7をもって終焉を迎える可能性がありそうだ。

そんな最後となる(かも知れない)ツーマンのACTはナノ(nano)さん。
ジェンダーレスで魅力的な歌声を武器に国境を越えて活躍する彼女は、まさにこのイベントのコンセプトにぴったりとハマる存在だ。

ジャンルの垣根を越えてオーディエンスを熱狂させる「記憶に残る一夜」となったこの日の様子を、「記録」に残そうと思う。

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渋谷/代官山 SPACE ODD(スペースオッド)

会場については下記に掲載済みなので詳細は割愛したい。

www.ricolog.tokyo

※B1ラウンジについての説明とドリンク代について、一部加筆修正を加えています。

 

出演者

※出順通り

ナノ
SHIN

 

SET LIST

ナノ

-SE-
01. magenta
02. Scarlet Story
03. Nevereverland

-MC-

04. No pain,No game
05. DREAMCATCHER
06. A Thousand Words

-メンバー紹介-

07. Now or Never
08. KEMURIKUSA
09. ウツシヨノユメ

-MC-

10. The Crossing

 

SHIN 

-SE-

01. 4444
02. paradox
03. jack the ripper
04. dirty hurry

-MC-

05. GLAMOROUS SKY
06. LUCY
07. 6inchの凶器

-C&R-

08. just going true side

-MC-

09. this is our way

-MC-

10. SAVOIR OF SONG〜feat.ナノ

〜ENCORE〜

enc. jack the ripper

 

LIVE REPORT & 感想 

個人的にはかなり興味のあるツーマンの組み合わせだったのだが、お互い12月末にワンマンライブを控えているせいかいまいち集客力に欠けていた印象だ。メインのB2フロアはそこそこ集客していたが、B1ラウンジはオーディエンスに解放していなかった。
もちろんワンマンは曲数も多いので遠方の方や金銭的事情のある方はワンマン以外に足が向きにくいのは当然かも知れないが、ACTが興味深い対バンは時にワンマンより面白いステージとなることがある。対バンだからこそのパフォーマンスが見られることも珍しく無い。

“SKULL HEADS SPEAKING”7公演全てに足を運んだ筆者の感触としてはどの公演も新たな発見や出会いのある良いLIVEだったが、特にvol.1のDIAWOLF公演とこのvol.7のナノ公演は必見のLIVEだったように思う。

そんな素晴らしい一夜について、所詮文章ではその景色を表現しきれないが、筆者なりの感想やMCのレポートを書き残したい。

尚、記載したMCの覚書は例によって全て筆者の記憶が元になっておりニュアンスで書いているため、実際のMCとは異なることをご了承願いたい。

 

ナノ

ほぼ定刻通りだったか。客電が落ち、いつものようにステージ背面のLEDスクリーンにこのイベントのロゴであるスカル”ボルサリーノ”が映し出される。
今思うとこのボル様、せっかく名前までついているのにあまりオーディエンスに呼ばれることがなかった(笑)。

余談だが、このイベントのロゴはSHINくんの知り合いの彫り師の方に描いてもらったものらしい(※SHINくんをよく知らない方もこのレポートを目にするかも知れないので、念のためSHINくんはタトゥーのない真っさらな身体であることを申し添えておく)。そして先日、その彫り師の方が亡くなったそうだ。
人の命はなんとも儚く、今当然のように目の前にあるものが明日存在するとは限らないことを再度思い知らされる訃報だった。

LIVEというものもある意味、刹那的な表現の一つだろう。
音楽は形として残っても、生のステージについては今後確実に開催される約束など無い。例え次の予定が決まっていても、それはアーティストが生身の人間である限りいつでもついて回ることだ。
そう思うと「また次回行けば良いや」などと思わず、体感できる内に体感しておくべきだろう。
きっと行かないで後悔することはあっても、行って後悔することなどないのだから。

ボルサリーノによる「ナノさんはめちゃめちゃカッコいいシンガーです。バキバキに楽しんでください!」という場内アナウンスと鐘の音を皮切りに登場SEが流れ、サポートメンバーとナノさんがステージに現れた。

筆者はあまりナノさんには詳しくなく、「MY FIRST STORYとコラボしていた人」というイメージしかなかったのだが、このツーマンを前に予習をしていて非常に良い楽曲が多く歌唱力の高い魅力的なアーティストだと思った。
楽曲は全体的に筆者が良く聴くマイファスや、ひと昔前のワンオクあたりに近い印象だ(もっともジャンルレスを謳ったこのイベントでそう言った『系統分け』をするのはナンセンスなことかも知れないが)。

一曲目の『magenta』ではオーディエンスと掛け合いをしながら力強く歌い上げ、ナノさんとファンの空気感が非常に良いものであると感じた。こういった掛け合いのあるLIVEパフォーマンスは特に好きなので、一気にテンションが上がる。
どちらの動員が多いのか分からないがナノさんのファンは声が大きく、このLIVEを構成する大きな力となっていた。

ナノさんの歌声は音源さながらに中性的で美しく、ピッチも正確でとても聴きやすいVOCALだ。こなれ感のないステージングも逆に好感が持てる。
ハイトーンヴォイスで「渋谷ー!!」と煽るたびにオーディエンスが大きく応え、会場を唸らせた。

アップテンポなナンバーが2曲続いた後、しっとりとしたピアノの打ち込みに合わせて歌い始めたかと思った矢先にイントロでスピードアップをする『Nevereverland』もまたアップテンポなナンバーだった。ナノさんの楽曲は洗礼されていて良い。多分SHINくんを聴いている層は好きな感じの曲調なのではないだろうか。

手を伸ばしオーディエンスへ訴えかけるように歌い、しっかりとファンと目を合わせアイコンタクトをとる姿に胸を打たれた(残念なことに筆者とは全く目を合わせてくれなかったが。笑)。

「渋谷!来てくれてありがとう!はじめましての方ははじめまして、ナノです。SKULL HEADS SPEAKING vol.7(←めちゃくちゃ発音が良い。笑)、この後SHINが控えていてかなりハードルが高いですが、SHINのために盛り上げていきます!みんなを汗だくにするよ!ナノのステージで熱くなってください!Are you ready?まだまだ声出るよね?Are you ready〜!?」

軽快なMCを挟み、2nd singleでアニメ「BTOOOM!」の主題歌でもある『No pain,No game』で会場をヒートアップさせる。

ミドルナンバーも力強く歌い上げ会場を魅了すると、「大切なメンバーや支えてくれているスタッフに捧げます。想いを込めて歌います。」と、バラードナンバー『A Thousand Words』をしっとりと聴かせた。

メンバー紹介を挟んで再び会場の熱を上げるナンバーが続く。
筆者が個人的に気に入ったのは今年リリースされた、TVアニメ「ケムリクサ」の主題歌『KEMURIKUSA』だ。強い意志を感じる歌詞に合った軽快なBPMが鼓動を揺らす。一緒に声を出したいのに歌詞が分からず歌えなかったので、機会があれば楽曲を覚えてLIVEに遊びに行き、一緒に盛り上がってみたい。

♥ Flying Dog/ナノ -KEMURIKUSA(Short Ver.)

www.youtube.com

「次はみんなの力が必要な曲です。みなさん声出せますか?サビで ♪天上天下届くまで♪ というところがあるので、一緒に歌ってください!」
ナノさんが扇子をはためかせながら歌う『ウツシヨノユメ』は独特な和テイストの楽曲で、英語が堪能な彼女が醸し出す新たな世界観に振り幅の広さを感じられる一曲。サビのオーディエンスとの掛け合いも絶妙だ。
こう言った振り幅の広い楽曲があるのがなんとも羨ましい。SHINくんにも和テイストの楽曲が欲しいな、と思った。

最後のMCより。 

「今までで一番の『ウツシヨノユメ』でした!ありがとうございます!今日ナノをはじめて見たよって方、どれくらいいますか?ありがとうございます、新しい方と出会うことができて嬉しいです!これもSHINが呼んでくれたからですね。今日SHINと対バンが出来て感謝してます。」

「告知をさせてください。12月28日に池袋の新しい会場でワンマンがあるので、今日少しでもナノの歌が心に残った方は是非会いに来てください。来年へ向けてのカウントダウンのつもりでLIVEをします。またみんなに会えるのを楽しみにしてます。」

「今日はギターにYOUSAYが入ってくれて、いつもとは違うスペシャルなステージになりました。YOUSAYありがとう、Thank you.」

「この一週間ずっと雨が降っていたけど、ナノとSHINの今日を成功させたいって想いが強くて晴れました!さっきSHINとも話してたんですけど、今日を歴史に残る一日にしよう、爪痕を残そうって。皆さんの心にも残ると嬉しいです。早いもので次が最後の曲になります。では、最後に聴いてください。『The Crossing』」

力強いサウンドと歌が織りなす『The Crossing』は最後を締めくくるのに相応しい一曲。オーディエンスとのシンガロングの掛け合いで会場の熱を包み込み、しっかりと次のステージへの橋渡しをした圧巻のステージだった。

 

どうでも良い話なのだが、帰りにロビーの導線上で両アーティストが月末のワンマンのチケットを売っていたので軽率にナノさんのチケットを買おうかと思ったものの、最近電子マネーでの買い物が多いためLIVE用のお財布の中に3000円しか入っていなかったダメな筆者はチケットを購入することが出来なかった(苦笑)。
結局日本はまだ現金が必要だと再認識。スマホ決済の波もいつかこの規模の物販まで押し寄せるのだろうか。

 

SHIN 

30分弱の転換を挟み、SHINくんのステージへ。
“SKULL HEADS SPEAKING”で面白いのが転換を幕で隠さないところだ。筆者はこの転換の喧騒を見るのが好きだったりする。特にリズム隊の2人はローディーをつけていないのか自分でセッティングをして自分でサウンドチェックをこなすため、そんな様子をボーッと見ているのが良い時間潰しにもなって気に入っている。

再びボルサリーノによるSHINくんの呼び込みアナウンスを挟み、会場には今年の東名阪Tourから使用されている重厚感のあるSEが流れた。
先ずはサポートメンバーの3人が姿を現し、最後にSHINくんがステージに現れる。スポットライトを浴びたSHINくんの出で立ちはいつもと少し雰囲気が異なり、メガネをかけ明るくカラーリングした髪の毛を後ろで結び、前髪とサイドをヘアバンドで括っていた。

サポートメンバーはギターにYOUSAYくん、ベースにMiroくん、ドラムにKEN'ICHIくんといういつものメンバーだ。前回のスリーマンではKEN'ICHIくんが舞台の公演期間中だったので代役でROOKiEZ is PUNK'DのUくんがサポートを務めていたのだが、特にリズム隊はいつものふたりのサウンドが体に染み付いているのか、人が変わると若干の違和感を感じるようになってしまった(笑)。

「暴れる準備はいいか!?」
叫ぶような煽りでスタートアップソングとしてはお馴染みの『4444』から『paradox』のジャンプで会場を揺らす。
SHINくんは早々とメガネを外し、ステッカーで飾られた相棒のストラトキャスターを手に取ると「今日は嫌なことを忘れさせてやる!」と『jack the ripper』でいつもの“SHINくんらしいLIVE”の空気を作り上げる。メンバーとアイコンタクトを交わしながらの熱いパフォーマンスにこの日のテンションの高さが伺えた。

続いて「久しぶりにこの曲をやります」と『dirty hurry』を披露。いつぞやの“SKULL HEADS SPEAKING”で謎にタオル曲と化し動揺したことがあったが、この日はすっかり元の拳に戻っていた。一日限りのタオル曲化は一体なんだったのだろうか…(笑)。

YOUSAYくんのギターの音色に合わせた、この日最初のMC。 

「こんばんは、SHINです。良いライブを見た後に自分がステージに立てるというのがツーマンの醍醐味だよね。今日はナノさんが熱いLIVEをしてくれました。ありがとうございます。ナノさんのファンの方も来てくださってありがとうございます。僕のファンの方もワンマン前に来てくれてありがとう。前のアー写が爽やかすぎて、今日出てきたときに「あれ?」って思った方もいるかも知れないけど(笑)。SHINです、よろしくお願いします。今日はちょっと前髪を上げてみました。」

「言ってなかったんだけど、EASTに向けて始めた“SKULL HEADS SPEAKING”だったので、今日で最後になるかもしれません。まだ分からないけど。いつ終わりが来ても良いように毎回全力でやってきました。そして皆さんのおかげでvol.7までやることが出来ました!ありがとうございます!」

「この間スリーマンで僕史上最強の暴れセトリを組んでね。すっごく疲れたけどみんなが楽しそうな顔をしてくれて良かったなって思ったから、今日はそれ以上の暴れられるセトリを組みました。よろしくお願いします!勿論EASTには立ちたいけど、今日に全てをかけて出し切ります。」

「やっぱり生きるとやりたくねぇなってこともたくさんあって。でも目標に向かって行くためにはやらなきゃいけなくて。でもそれってみんなも一緒じゃん。どんなに好きな仕事でもやりたくないことってあるでしょ、でもやらなきゃいけなくて。学校でも一緒じゃん、体育は好きだけど理科と算数は嫌い、みたいな。だから、みんなと同じだなって思ってやってきた。届いてるかわかんないけどやらないよりマシだと思って、今年はやれることを全部やって突き進んできました。」

「俺ね、最近自分が結構嫌なヤツなんじゃないかって思ってたんだけど。もっと昔は純粋で真っ直ぐだった気がして。でも最近ねじ曲がってるなって思うことがあって。けどなんか、ライブやると真っ直ぐになる。そういう場所です、ライブは。ありがとうございます。今日はここにいるみんなのためにこの曲を贈ります。僕を知らない人も楽しめる曲です。聴いてください、『GLAMOROUS SKY』」

今思えばO-EASTで掲げている「原点回帰」のテーマはこの曲を歌った時から始まっていたのかも知れない。音楽を始めるきっかけになったNANAの世界観から『GLAMOROUS SKY』と『LUCY』の2曲のカバーソングを披露し、歩んできた時間軸を過去に戻す。

熱気で邪魔になったのか前髪を上げていたヘアバンドを振り払うように取り去り、タオルを握りしめる。MCで言っていた「ねじ曲がった心」を歌で具現化したような楽曲『6inchの凶器』を披露。

「まだまだこんなもんじゃねぇよな!?今日は男の人も結構いるね、ついてこれるか!?どっちのファンとか関係ねぇよな、SPACE ODD!!全員で声上げろ!!everybody clap hands!!」

ナノさんのファンと思しき後方の男性陣を煽り、キラーチューンで会場を湧かせる。会場にタオルが舞い踊り、折りたたみヘドバンを繰り返す激しいパフォーマンスにフロアのヴォルテージは最高潮に達した。

熱い空気感のまま久しぶりのコール&レスポンスタイム。SHINくんの叫びは止まらない。

「暴れてくぞ!!」

「後ろ楽しんでるか?男!!きっとナノさんのファンでしょ??俺も良いライブするからさ、楽しんでってよ!!」

いつになくファンキーな言葉を掛けたかと思えば、

「真ん中!!まだ行けるよな!?」

「前!!めっちゃ良い顔してるな!!いくぞSPACE ODD!!俺の後に続け!!」

と挑戦的な表情で会場全体を満遍なく煽り、オイコールで湧かせる。

「ヘドバン出来るか!?頭振るのにルールとかないからさ、付き合ってくれ!!」

拳をヘドバンに変えて会場を煽れば、いたずら好きの子どものような表情で大暴れ。

「まだいけるか??後ろの男!そんなもんじゃないだろ!!なぁ、こんな貧弱そうな俺がここまでやってんだよ!!まだいけるだろ!!」

SHINくんは細いながらもしっかり筋肉のついた身体なので貧弱そうかは別として(笑)、とにかくこの日はナノさんファンの男性に絡みまくる。きっと良いノリで見てくれていたのだろう。

「俺は今日のツーマンを決して忘れないと思います。協力してくれてありがとう。」そう言って希望を歌った『just going true side』を披露。キラキラとした光に満ち溢れたようなこの曲は演者もオーディエンスも会場すべてを笑顔に変えるPOWERがあり、まさに今までのLIVEでみんなで育てきた曲と言えるだろう。

「ラストー!!」 

名残惜しい一言から、最後の曲『this is our way』の前奏に乗せたMC。

「今日は本当に集まってくれてありがとうございます。僕のこのツーマンはこれから先まだ続くか分かんないけど、このツーマンで出会ったすべての人に感謝したいし、このツーマンに出演してくれたすべてのアーティストに改めてここで感謝を言わせてください。ありがとうございました。」

「最後だから来て欲しいとか、最後だから…最後だから行こうとか、そういうんじゃなくて俺は、いつ最後なんて来るかわかんねぇし、明日死ぬかも知んねぇし、EASTの前にひょっとしたら俺が歌えなくなる可能性だってあるし。だけど俺は今日のLIVEで、なんか、ほんとにやって良かったなって。そりゃEASTに立ちたいよ、立ちたいけどこれが最後でも良いなって、そういうLIVEを今日はすることができたんじゃないかなって思います。ありがとうございました。」

「誰のファンとか関係なくて、後ろの男の人たちもさ、すげぇ楽しそうにしてくれたし。真ん中の人たちもすげぇ楽しそうにしてくれたし。前の方も楽しそうだったし。」

「嫌なこと言われて、嫌なことやって、それでも歌いたくて。我慢して、ようやく辿り着いたO-EASTです。12月22日。生半可な覚悟じゃ無いし、俺は常に全力で生きたいし、やれることをずっとやっていきたいし。その答えを、3年間ソロとして歩んできた答えを、12月22日すべてぶつけます。良かったらナノさんのファンも、ナノさんの予定がもし入ってなかったら、その日だけでもいい、応援しに来て欲しい。よろしくお願いします。」

「明日どうなるかとか分からなくて、それでもみんなと一緒に歌える曲が作りたくて作った曲を最後、贈ります。聴いてください、『this is our way』」

真っ直ぐで飾らない言葉で想いを伝える姿に涙が溢れそうになった。
しっかりと前を見つめて歌う『this is our way』を聴きながら、バンドが解散し行き場をなくした空白の2年間、そしてソロとして始動してから紆余曲折を重ね、時にもがきながら進むSHINくんの姿が走馬灯の様に脳裏を駆け巡った。

このMCはLIVEのダイジェスト映像に乗せてSHIN LOIDちゃんねるにアップロードされているのでぜひ見て欲しい。そして少しでも気になった方は、是非O-EASTへ足を運んで欲しい。

♥ SHIN LOID/SHINのライブはこんな感じだから良かったら観て

www.youtube.com

感動的な『this in our way』でLIVE本編の幕を閉じる。

「このイベントをやって本当に良かった、ありがとう。今回は今までで一番ジャンルの垣根を越えられた気がする。ジャンルなんて関係ない、くだらないなって本当に思います。こうやって誰のファンとか関係なくみんなが楽しめる空間になってくれて良かったです。」

「個人的な話なんですけど、EASTに向けて金髪にしたのを帽子で隠してたんだけど、もういいやと思って取っちゃった(笑)」

帽子というか、ヘアバンドではと思いつつ(笑)。
SHINくんはO-EAST用の新ビジュアルのためにチェンジした金髪であることを明かした。このLIVEの後にその新ビジュアルが公開されたので、本当はそれまで隠しておきたかったのだろう。

「それでは、今日のACTを呼びたいと思います!ナノさんです!」

SHINくんの呼び込みに、再びナノさんがステージに姿を現す。

ナ「ナノです!今日はありがとうございます!」
S「ナノさんのライブ後ろから見させていただいてたんですけど、ほんとに熱いライブでした」
ナ「自分も2階から客になってガンガン見てた(笑)。個人的にSHINの曲好きで」
S「えっ!ほんとですか!?」
ナ「あの、going…going true…」
S「ジャストゴーイングトゥルーサイド」
ナ「そう、just going true side(←良発音)」
S「(笑)ちょっとね、発音が良すぎて(笑)。スカルヘッズスピーキングも聞いたことが無いくらい発音良くて(笑)」
ナ「SKULL HEADS SPEAKING(←良発音)」
S「ちょっと待って(笑)。スコォァル、ヘェァッズ、スピーキンッ」
ナ「Repeat after me.SKULL HEADS SPEAKING」
S「スコォァル、ヘェァッズ、スピーキンッ」
ナ「(笑)just going true side(←良発音)も大好きだし、あと個人的にGLAMOROUS SKY(←良発音)」
S「グロォァモォゥラァゥス、スカァィ!(笑)…ちょ(笑)、ちょっと、Miroくん!Miroくん!ちょっ(笑)、言ってみて!!グロォァモォゥラァゥス、スカァィ」

こういう時にすぐにMiroくんをいじりたがるSHINくん(笑)

M「ぐらまらすすかい。(´ω`)」

S「可愛いって言われるために言ってるだろ!(笑)」

そうツッコミたくて言わせてるでしょう(笑)

ナ「(笑)ほんとに大好きな曲で、それをSHIN versionで聴けて鳥肌が立ったし。可能かどうか分からないけど、今後もSHINと一緒に何かやれたらいいなって」
S「ほんとですか!是非やらせてください!俺は本当にジャンルで括るのに違和感を感じるし、ジャンルを超えたくて。俺は元々ビジュアル系やってて、今も見る人が見たらビジュアル系かも知れないし違うかも知れないし。でも好きなことやってたらこうなっちゃったから仕方ないじゃん?」
ナ「ほんとにそうだよ、好きなことをみんなでやろうよ!ナノも海外でインタビューを良く受けるんだけど、なんでナノはロックやアニメソングをやってるの?って良く訊かれて。でもジャンルをやってるつもりはないし、ロッカーでもアニソンシンガーでもないし。」

S「いや、ロッカーでしたよ、今日(・ω・)」

 

いやwwwwwさっきまでwwwwwジャンルで括るのくだらないってwwwww言ってたのにwwwww

 

ナ「でも、ジャンルって関係ないと思うんだよね」(バッサリ)

S「…確かに。」

ナノさんよく言った!!(笑)

ナ「好きなことやってるだけだし、ジャンルを超えたから今日しかないmariage、今日しかないchemistryが生まれたんだし、それは奇跡だと思うし」
S「…!!あの、奇跡なんですけど、あの、俺、ナノさんの英語とMIXする話し方凄く憧れるんですけど…!!」
ナ「いや、それしか喋れないだけなんだけど(笑)」
S「俺も今後取り入れようかな。今日しかないchemistry(ドヤァ)。いや、かっこいいわ!」
ナ「そう、GLAMOROUS SKY(←良発音)」

ナノさんも乗らなくて良いから!www

S「グロォァモォゥラァゥススカァィ!!ちょっと、今日グロォァモォゥラァゥススカァィ見えましたよね!!」
ナ「(笑)見えたね」

徐々に漫才と化すステージ(笑)。

S「(笑)じゃあ、最後にメンバー紹介させてください!!ギターYOUSAY!!」
Y「YOUSAYのワンマンにようこそ(笑)」
S「そうだよね、ナノさんの方でもギター弾いてくれたからね」
ナ「リハーサルの時に、ナノさんのライブに参加するの緊張して寝れなかったですって言ってて(笑)」
S「遠足前の子どもかよ!(笑)」
Y「それくらい楽しみで、それくらい緊張したんだよ。でも結果本番が一番良く出来て」
ナ「ね!本番が一番だった!!ありがとう!!」

S「そして、ドラム。KEN'ICHIくんです!!」

のそのそとドラムセットに足を掛けて立ち上がるKEN'ICHIくん。

K「あの、個人的な話して良いですか」
S「どうぞ。」
K「めっちゃ個人的な話なんですけど、12月22日にライブに出るんですよ。
S「個人的って、それ俺や!!俺のライブや!!(笑)いいヤツやな、相変わらず」
K「サポートしてるSHINってヤツのライブなんですけど」
S「サポートじゃねぇだろ、メンバーだろ」

サラッと熱いツッコミを入れるSHINくん。
本当にこのメンバーに信頼を寄せていて大好きなんだなと伝わる。

K「女の人はもちろん、男の人も22日に来てくれたら俺に惚れさせるって、あの、SHINってヤツが言ってたんで」
S「俺も似たようなヤツ知ってる(笑)」
K「あ、知ってる?(笑)だから個人的な話で申し訳ないんですけど、12月22日はSHINのライブに行って、12月28日はナノさんのライブに行ってください」

しっかりとナノさんの宣伝までする抜かりなさ(笑)。

ナ「最高の1年の締めくくりじゃないですか!みなさん!!」
S「僕28日は予定入ってないんで、良かったらみなさんナノさんのライブに行ってね!ほんとにカッコイイし!ね、曲かっこいいよね、Miroくん!」
M「…うん。」
S「あっ、やべ、ベースのMiroくんです!ちょっとぬるっと紹介しちゃった(笑)」

最早わざとでしょうwwwww

M「今、ついでだったよね。」
S「ついでじゃねぇよ!大好きなんだから(笑)。」

軽く肩を小突きながらニヤニヤするSHINくん。
いたよね、昔。こういう好きな子を弄る男子(笑)。

S「今日風邪引いたって言ってたけど、治った?」
M「うん、治った。」
S「インフルエンザの予防接種した?」
M「した。」
S「3500円だよ、高いよね。」
M「あれは詐欺だね。」

何の話(笑)
ちなみにインフルエンザの予防接種は病院によって価格設定が違うことをSHINくんに教えてあげたい…

S「みんなもインフルエンザの予防接種してね!ということで…」
ナ「もちろんですけど!?」
S「はいっ…?」
ナ「今日のスター、SHIN〜!!」
S「いやいやいやいや、すいませんなんか。あの、最近「SHINく〜ん」って呼ばれることがあまりなくて。若い頃は…って、今も若いかも知れないけど、いやどうだろう、いよいよそうでもないけど(笑)。紹介して欲しいけど、最近名前呼ばれるの恥ずかしくて(笑)」
ナ「そうなの?なんか、今日はSHINのファンも目の前にたくさんいて、雰囲気がナノのファンとちょっと違くて、美人さんがすごく多くて!」
S「ファンは鏡だからな〜(°▽°)」
ナ「そうだね(笑)。ほんと美人さんばっかで」
S「ファンは鏡だからな〜(о´∀`о)」

 

お前。。。(笑)

 

ナ「(笑)だからなんか歌ってて照れちゃって(笑)。なんかすいません(笑)」
S「俺もすいません、調子に乗りました。」
ナ「(笑)」
S「いや、でも俺思うんだけど、みんな可愛いしイケメンもいるけど、でも暴れてる姿が一番可愛いんだよね!」
ナ「それはほんとそうだよね!何というか、魂が可愛い!」
S「ほんと、暴れてるとき可愛すぎる!!こんなん!!( 。_。彡゜▽゜)( 。_。彡゜▽゜)
ナ「そのための長い髪だしね」
S「そう。可愛すぎて夢に出てくるもん」 
ナ「(笑)」

S「と言うことで最後にナノさんと一緒に一曲やりたいんですが。まだまだ暴れる元気あるか、渋谷!?」
ナ「Come on,SHIBUYA〜!?」

漫才のようなMCから一気にLIVEモードへ切り替えてくる2人。なかなか良いコンビかも知れない(笑)。 

ふたりで「拳上げろ!!」と叫ぶとナノさんが高らかに歌唱を始め、ナノさんのファンから大きな歓声が上がる。
ナノさんとMY FIRST STORYのコラボ曲、『SAVIOR OF SONG』だ。

♥ Flying Dog/ナノ(nano) feat. MY FIRST STORY - SAVIOR OF SONG

www.youtube.com

ナノさんの曲で唯一元から知っていた、筆者も大好きな一曲だ。コラボとして演ってくれないかと期待していたので、思わずナノさんのファンと共に感嘆の声を漏らした。
同じ様に期待していた人が多いのか、はたまた全くの予想外のサプライズか。大きなオイコールが湧き上がり、会場が一気にヒートアップする。
もちろんHiroパートをSHINくんが歌唱。お立ち台の下にカンペを貼っているのか、時折チラ見しつつ(笑)ナノさんと息ぴったりに歌い上げる。この2人の突き抜けるようにハイトーンな歌声が絶妙に絡み合い、ハモリもなかなか聴き心地が良い。先程ナノさんが今後も何か2人で出来たらと言っていたが、これを機にコラボ楽曲をReleaseして欲しいくらいだ。
SHINくんは曲中のラップ調のところを全てナノさんに任せ、Miroくんに向かってDJがターンテーブルを回しているようなフリで戯ける。そんなの良いから一緒に歌いなさいよ!(笑)とツッコミたくなるが、そんなわちゃわちゃとしたステージ上の雰囲気も悪く無い。

コラボ曲でこの日一番会場を沸かせ、Finaleへ。

ナノさんが「ここでみんなで写真撮ろうよ!!」と言い、オーディエンスからは大きな歓声が上がる。
SHINくんは「ヤベェ、ちょっと、ヘッドバンドつけよう」といそいそとヘアバンドを装着するが、前髪がびよんっと立ち上がって何とも間抜け(失礼)な髪型に(笑)。髪型がおかしいことに気付いて「ちょっと一瞬裏に戻って(髪を直して)良い?」なんて言っていたが、面倒になったのか「もう良いや!」とヘアバンドを取り去ってナノさんに「ロックだね!」なんて言われていた(笑)。

ナ「多分SHINは普段こんなPOPなことやらないでしょ。貴重ですよ!じゃあ、最初動画を撮るのでみんなで声を出して欲しいな。大声でSHINへの愛を叫んでください!」
S「俺そう言うのやったことないんで良くわかんないんですけど」
ナ「うん、私も得意じゃないんだけどね」
S「得意じゃないんすか(笑)」

相変わらずの漫才のような掛け合いの2人。

ナ「じゃあ、バンドのみんなもこっち来て!」
S「俺髪スッゲェボサボサ(笑)。まぁ良いや」

会場全体で盛り上がりながらナノさんがスマホで動画を撮り(そう言えばこの動画は公開されていないがお蔵入りなのだろうか)、次に写真撮影。
SHINくんは「俺こういうのやったことない!今度やろう!」なんて言っていたが、きっとSHINくんのことだからすぐ忘れてしまうだろうなぁ(失礼)。 

写真を撮り終えてナノさんとSHINくんがステージを後にすると、すぐにアンコールの声が沸き起こる。
そんなファンの声をかき消すように終了を告げるボルサリーノの場内アナウンスが流れたが、SHINバンドがステージに再び姿を見せ、「いや、今日はやる!」と再び戦闘モードな表情を見せた。まさに奇跡のアンコールだ。スタッフさんがギターをSHINくんに差し出すも、「いや、もうギター良いっす」とギラギラした瞳で押し返した。

「今日はやるぞ。ラスト一曲、やれんのか!?死ぬ気でついてこれるか、SPACE ODD!!ラスト、『jack the ripper』!!」 

“SKULL HEADS SPEAKING”としてはvol.1ぶりのアンコールに、オーディエンスは歓喜のオイコールを上げる。SHINバンドの激しいパフォーマンスはまるでO-EASTに向けた前哨戦の様だった。

こうしてO-EASTに向けたSHINくんの勝負のステージは幕を下ろし、ボルサリーノの終了を告げるアナウンスに場内は暖かい拍手を贈った。

 

さいごに

O-EASTへ向けての主催イベント“SKULL HEADS SPEAKING”。7公演全てが刺激的な時間だった。
特にこの日ナノさんやSHINくんから強く感じられたのは「音楽が好き」という気持ちだ。どちらのアーティストも音楽を愛し、音楽に救われるところがあるのだろう。そしてこの2人を応援するオーディエンスも一緒だ。どちらのファンかなんて関係ない。心からこの時間を楽しんでいる様に感じたし、LIVEとは本来そうあるべきなのだと改めて思った。

SHINくんは12月22日、いよいよO-EASTのステージに立つ。
バンドが解散してから約2年の沈黙を破って戻ってきた2016年12月24日、EX THEATERのステージに彼は立った。チケットは激戦で入手出来ないファンもいた。その時、彼はまだ「SHIN」として認識されてはいなかった。「ex.ViViDのヴォーカル」としてオーディエンスは彼のことを観ていただろう。

あの2000人収容出来る大きなステージを一瞬で埋めてしまう「ex.ViViDのヴォーカル」はもういない。良くも悪くもそれは過去であり、通過点でしかない。

そこに寄りかかるのを辞めた彼の道のりは、ずっと追っていた筆者が見るにとても困難なものだった。
方向性にも集客にも苦しんだ。表現したいと突き詰めた世界観は所詮独りよがりだったのではないかと迷った。そしてその迷いは時にファンを逃した。でも、芯に在るものは変えなかった。たとえ誤解されたとしてもやらないよりマシだと、まさに暗中模索で、そして後悔をしながらもがむしゃらに突き進んできた姿をずっと見てきた。

あれから2年を費やし、LIQUIDROOMをいっぱいにした。
そして3年目、ようやく1000人OVERのステージに立つ。

筆者はSHINくんが望んだ景色を見せてあげたいと思っている。どうやったってファンの力など微力だけれど、今からSOLD OUTさせるのは難しいのかも知れないけれど、それでも彼が望んだ景色を見せてあげたい。彼の歌声には人の心を動かす力があるとバカみたいに信じた数年間。まだここから自分はやれるのだと、O-EASTのステージで思って欲しいのだ。

少しでも気になった方は、是非12月22日のワンマンライブへ彼の足跡と決意を見届けに来て欲しい。

♥ Zany Zap official/SHIN ONEMAN LIVE「原点回帰〜flom the beginning〜」告知動画

www.youtube.com

 

最後にLIVE後のSHIINくんのTwitterより。

 

 

そしてSHINくんのBlog。

lineblog.me

 

ここまで読んでくださったみなさま、ありがとうございました。

尚、全て一個人の曖昧な記憶であり、事実と異なる部分や勝手に記憶が脚色された箇所、個人的解釈による記述もあるかも知れませんが、どうかご了承くださいませ。
また、あくまで個人的感想によるものですので、感想や考え方の相違について異論や誹謗は受け付けておりませんことをご承知置き願います。

 

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