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GOOD MORNING DREAMER

各種レポート(ライブ、旅行など)、会場ガイド、考察、コラム、他 雑記。主にSHINさんの話題が中心です。

【Concert Report】2017/01/13 YOSHIKI CLASSICAL SPECIAL feat.Tokyo Philharmonic Orchestra @ Carnegie Hall

1月12日と13日、YOSHIKIと東京フィルハーモニー交響楽団のコンサートがニューヨークの音楽の殿堂カーネギーホールで行われた。

わたしは現地へは行かなかったのだが、その模様がWOWOWで生中継されていたので、今回はテレビ越しからのレポートをしてみようと思う。
(あくまでテレビ越しなので、現地で感じる感動とはまた違うレポートとなることをご了承願いたい。)
また、今回は本レポートにMCの日本語訳を掲載した。参考にして欲しい。

YOSHIKI CLASSICAL SPECIAL feat.Tokyo Philharmonic Orchestra at Carnegie Hall

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YOSHIKI CLASSICAL SPECIAL feat. Tokyo Philharmonic Orchestra at Carnegie Hall in New York City
出演:YOSHIKI
指揮:ユーガ・コーラー
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
ゲストヴォーカル:Katie Fitzgerald/ASHLEY KNIGHT

♥ Yoshiki(Official)YOSHIKI CLASSICAL SPECIAL ft. Tokyo Philharmonic Orchestra at Carnegie Hall   

www.youtube.com


YOSHIKIは生きながらにして日本人の「伝説」だ。
ロックを聴かない人やX JAPANをあまり良く知らない人も、日本のロックスターである彼の名前は聞いたことがあるだろう。
その破天荒さが話題になることも多いが、彼の本質はそこではない。音楽への愛、音楽に対する真摯さ。もちろん彼の持つ音楽センスは抜群なのだが、それ以上に「努力が才能を超える」という言葉がよく似合うのがYOSHIKIだ。しかし日本のマスメディアはあまりその本質を伝えないため、破天荒さばかりが独り歩きをしてしまう。

ロックの殿堂マディソン・スクエア・ガーデン、クラシックの殿堂カーネギーホール。
このアメリカに名立たる2つの会場に立つと言うことは、まさに快挙である。
The Beatles、The Rolling Stones、Sting、David Bowie――そこにYOSHIKIの名前が並んだ。もちろんアジア人初だ。これがどんなに凄まじいことか、これだけのビッグネームを並べれば想像に容易いだろう。

そして彼は今年3月、X JAPANとしてイギリスロンドンのロックの殿堂ウェンブリー・アリーナのステージに立つ。
3つの殿堂の制覇。
音楽の神様に愛されなければ成し得ない偉業だろう。

YOSHIKIを余り良く知らない人はヘヴィメタルのイメージが強く、YOSHIKIとクラシックの結びつきに疑問を感じるかも知れない。彼は4歳からピアノを弾いていた。日本の才能あるロックスターは、幼少期にクラシックに精通していた人が多い。GACKTやSUGIZOがそうだ。そのクラシックの回路が音楽を緻密に計算させるのだろう。彼らの創り上げる音楽からは一音一音にこだわりを感じる。だからこそ、いつもリリースが予定より遅れるのかも知れないが(笑)

そんなYOSHIKIが、由緒あるカーネギーホールで日本人としては初めて2日間のクラシックコンサートを行い、大成功を収めた。
まさに歴史が動いた瞬間と言えるだろう。

 

カーネギーホールとは

 有名な話がある。
カーネギーホールへ行こうとしていた人が「カーネギーホールへはどうやったら行けますか?」と道を尋ねたところ、こんな答えが返ってきた。
「練習して、練習して、さらに練習あるのみ!」

ニューヨークにある最も有名なコンサート会場であるカーネギーホール。
1981年に創設され、世界的に有名で偉大な音楽家たちがこのステージに立ってきた。チャイコフスキー、ラフマニノフ…クラシックだけでなく、先に述べたザ・ビートルズなどもそうだ。
音響に優れた会場としても有名である。
2804席あるメインホールで演奏すれば、まさに一流のミュージシャンであると言えるだろう。

このカーネギーホールでコンサートをすると言うことは、アメリカはもちろんのこと、世界中のミュージシャンたちの夢なのだ。

 

SET LIST

=1st Set=

01. I'll BE Your Love【Theme for the World Expo Japan】

-Opening Movie-

02. The Last Song feat.KATIE FITZGERALD
03. Forever Love【Theme for the animation film X】
04. Golden Globe Theme
05. Hero feat.KATIE FITZGERALD【Theme for the animation film Saint Seiya】
06. La Venus【Theme for the film We Are X】
07. Moonlight Sonata
08. Anniversary【Theme for the Emperor of Japan 10 Year Anniversary】

-Intermission-

=2nd Set=

01. Tears
02. Miracle feat.ASHLEY KNIGHT
03. Star Spangled Banner
04. River Of The Light feat. ASHLEY KNIGHT
05. Swan Lake
06. Without You
07. Kurenai
08. Transition
09. Art of Life
10. Endless Rain【Theme for the film Zipang】

 

YOSHIKI's MC Report(日本語訳)

♪ I'll BE Your Love
♪ The Last Song

「YOSHIKI CLASSICAL SPECIAL at カーネギーホールにようこそ。
2日目の公演です。
昨日も公演を行い、素晴らしい観客の皆様でした。
…ピアノを弾いていただけで叫んでもいないのに声が出ません(笑)
ご来場ありがとうございます。
東京フィルハーモニー交響楽団が演奏した最初の曲は、2005年の「愛・地球博」のために僕が作曲した『I'll Be Your Love』です。
国際博覧会は5年ごとに開催されていますが、その年は日本での開催で僕がテーマソングを作り、指揮もしました。
そして次に演奏したのは『The Last Song』――ラストソングを序盤に演奏するのは変な感じですが、曲名はとにかく僕にとってとても大切な曲です。
X JAPANが解散した時、最後にこの曲を演奏し、そして10年後の再結成の時、最初にこの曲を弾きました。
思い入れのある曲なので、最初に演奏したかったんです。
さて、次に弾くのも僕が作ったテーマソングで、『Forever Love』と言う曲です。
これは『X』という映画のために作曲しました。偶然ですよ(笑)
担当者にテーマソングを作曲して欲しいと言われた時に「映画のタイトルは?」と訊くと「Xです」と(笑)
とても素晴らしいアニメーション映画です。
では『Forever Love』聴いてください。」

♪ Forever Love

「次の曲もテーマソングで、2012年に作曲を依頼されました。
ゴールデン・グローブ賞のテーマソングです。
運が良かったとしか言えません。
依頼が来た時は驚きました。嬉しかったです。
では、『Golden Globe Theme』聴いてください。」

♪ Golden Globe Theme

「次の曲もテーマソングで、『聖闘士星矢』と言う映画です。
知ってますか?本当に?(笑)すごい!
とてもいいアニメ映画で、ストーリーも面白いんです。
この作曲を依頼されたのは、なんと映画公開の2週間前でした。
何か事情があってプロデューサーが土壇場で決めたんでしょうね(笑)
ゴールデン・グローブ賞の時はクリスマスの時期に作曲を依頼されました。
クリスマスですよ?(笑)
賞の授賞式は1月の第2週あたりに迫っているのにね(笑)
2011年はX JAPANにとって…X JAPANは知ってますか?(笑)
僕が所属しているバンドです。
パートはドラムで、ちょっと狂った演奏をしてるんだけど(笑)
…何の話だっけ?あぁ、そうそう(笑)2011年の話でしたね。
X JAPANで初めてヨーロッパ、ラテンアメリカ、東南アジアでツアーをしたクレイジーな年で、そのワールドツアーが11月に終わって、よし!クリスマスやお正月をゆっくり過ごそう!と思っていました。
そこへ突然ゴールデン・グローブ賞の作曲を依頼されたんです。
僕はいつも動ける様な状態でいたいと思っています。
アーティストにとってエンターテイメント業界はまるで戦場のようで、何が起きるか分からない。
僕はいつも準備をしています。
だからこの『Hero』という曲も、『聖闘士星矢』の公開1〜2週間前の依頼でしたが引き受け、無事に完成しました。
さあ、次の曲のシンガーです。
ロサンゼルスから来てくれた、ケイティ。
ロサンゼルス出身だよね?」

ケイティ「ロサンゼルス生まれだけど、心はボストンにあるわ(笑)」

「ハーバード大学卒だよね?」

ケイティ「ええ、ハーバードよ。」

「一緒にViolet UKのレコーディングをした時、時間がかかり過ぎて、その間に大学を卒業したよね(笑)
偶然にも指揮者のユーガも同じ大学です。
あなたもハーバード大学でしたよね?」

ユーガ「そうです。
ジュリアード音楽院にも通っていたので、ニューヨークは懐かしいです。
昨日はアメリカ人の父と日本人の母が来てくれました。
カーネギーホールと言う由緒のある会場で指揮が出来て光栄です。
東京フィルハーモニー交響楽団との共演も嬉しいです。ありがとうございます。」

「すいません、今ウエットタオルを取ってきていい?ちょっと待ってて(笑)」

ケイティ「いいわよ(笑)」

ユーガ「どうぞ(笑)」

ケイティ「ユーガ、何か話す?(笑)」

ユーガ「そうだね、会場にいる友人はジョークがうまいけど、僕は全然ダメなんだよ(笑)。ケイティは?」

ケイティ「あ、YOSHIKIが戻ってきたわ、良かった(笑)」

「ピアノを弾いていると汗をいっぱいかくので、合間に手を拭きながら演奏するんです。
でも横に置いてあるウエットタオルが乾いてしまっていたので、別のを頼みました(笑)
だから…話を続けて?(笑)」

ケイティ「あ、タオル待ちなのね(笑)、ごめんなさい(笑)」

「ピアノがベトついてて、汗で滑りやすくなってるから。」

ケイティ「オーケー、タオルが来たわ」

「じゃああらためて…
素晴らしい東京フィルハーモニー交響楽団、指揮者のユーガ、ケイティと共演出来て幸せです。
では、『Hero』。」

♪ Hero

「次もまたテーマソングです。続いちゃうね(笑)
僕が最近作曲した、映画『We Are X』のテーマソングで、僕たちのバンドX JAPANを描いたドキュメンタリー映画です。
去年のサンダンス映画祭でワールドシネマドキュメンタリー部門の最優秀編集賞を受賞しました。僕が編集したわけではないですが嬉しいです(笑)。
また、サウス・バイ・サウスウエストを含む20以上の映画祭でノミネートされました。ありがとう。
去年のサンダンス映画祭で受賞した時は、テーマソングはまだありませんでした。
映画祭での上映のため世界を廻っている時に、制作サイドの方々に作曲を頼まれたんです。
もちろん受けました、いつも準備出来てますから(笑)
曲が完成したのは9月頃でした…10月だったかな。
X JAPANの物語は真実には思えないかも知れません。本当に耳を疑うような話です。
映画のおかげで説明しなくて済みますね(笑)
長い話をとても短くまとめて話します。
ボーカルのToshIとは4歳からの付き合いで、同じ幼稚園に通った幼馴染です。
そして僕らはロックスターになった。しかも結構有名な(笑)
人気絶頂の真っ只中でバンドは解散しました。ボーカルのToshIが洗脳されたんです。そしてその数ヶ月後にメンバーのhideが他界しました。思いもよらない出来事ばかりです。
その数年後にバンドの元メンバーでベーシストのTAIJIが亡くなりました。
心の痛む話ですが、見る人に希望を与えられる映画だと思いますし、そう願っています。
それでは映画のテーマソング『La Venus』を演奏します。」

♪ La Venus

「流れていた映像はすべて映画からのものです。
僕はいつも考えていました。
痛みとは何か。
人きる意味とは?
なぜ人は肉体の痛みや心の痛みを感じなければいけないのか。
でも、音楽を演奏したり聴くことで、時にそんな考えから解放されました。
7、8歳の頃、父がよくレコードを買ってくれました。
初めてベートーヴェンを聴いた時、「なんだ この音楽は」と驚きました。
まだ幼かったけれど、衝撃を受けたのを覚えています。
それ以来、音楽はいつも僕のそばにあります。
傷ついた時も音楽が温かく包み込み、支えてくれました。
次に演奏するベートーヴェンの『月光』は、痛みを引き出す曲です。
この演奏で皆さんの痛みを引き受け、アートにします。
では、聴いてください。」

♪ Moonlight Sonata

「さて、次に演奏する曲は前半最後の曲になります。
これもテーマソングです。テーマソングと呼んで良いのか分かりませんが、この曲は日本の天皇陛下の御即位10年をお祝いするために作りました。
たしか1999年だったと思います。
あの頃はX JAPANが解散したばかりで、音楽をやめようかと思っていました。
なぜなら辛いことを思い出すから。
まだ気持ちの整理がついていませんでした。
そのため当時は作曲の依頼を断っていたんです。
でも天皇陛下のお祝いですよ?(笑)
だからどうしたらいいのか、母に相談したんです。
当然「やりなさい」と(笑)
この仕事をいただくのはとても名誉なことでした。
元々25分くらいの長さで作っていましたが、式典の参加者はそんなに長時間立ちたくないかと思い、7分くらいの曲にしました。
楽譜はありますよ、いつも作曲する時は楽器は使わずに楽譜に書き込んでいくんです。
古いやり方だと思いますが。
では『Anniversary』を演奏します。」

♪ Anniversary

-Intermission-

♪ Tears
♪ Miracle

「最高だね。カーネギーホールで演奏してるなんて!
さて、後半の1曲目は『Tears』という曲でした。
X JAPANの曲ですが、ジョージ・マーティンが編曲をしました。
ザ・ビートルズのプロデューサーで、昨年亡くなりました。
幸運にもロンドンで彼と一緒に仕事をする機会があり、彼からクラシックのことなど多くを学びました。
その次に演奏したのは『Miracle』という曲です。
X JAPANのコンサートでいつも最初に流している曲です。ステージに上がる時に流してるんです。
この曲を世界で初めて披露したのはアメリカでした。
ロラパルーザというフェスです。2010年だったと思います。
その時X JAPANのメンバーは特に反応を示しませんでした。
でも数週間後に日産スタジアムで同じ曲を流したら「誰が作曲した曲?」とメンバーに訊かれました。いい反応だね(笑)
「僕だよ」と答えました(笑)
この曲の話はそんなところです(笑)
技術的な問題が起きて、曲目を少し変更しました。
次に演奏するのはアメリカ国歌です。
何よりもまず素晴らしい観客の前で演奏できることを光栄に思います。ありがとう。
アメリカン・ドリームを追いかけて随分昔に僕はこの国に来ました。
困難もありましたが、夢を諦めなかった。これからも諦めません。
僕だけでなく、いろんな国の人たちがアメリカン・ドリームを夢見ているのです。
アメリカがこれからも僕たち全員に夢を追うチャンスを与えてくれることを願っています。
そしてチャンスが平等であって欲しい。
アジア人、ヒスパニック、黒人、白人、皆さんにです。
心の底からこの国に敬意を表します。
これからもずっとこの場に立つ機会をくれたアメリカに対する感謝の気持ちを込めて演奏します。」

 ♪ Star Spangled Banner

「ここでアシュリー・ナイトを紹介します。
参加してくれてありがとう。」

アシュリー「呼んでもらえて光栄よ。」

「香港公演から参加してくれてるんだよね。」

アシュリー「ええ。とても印象的な初公演だったわ。」

「そう?(笑)
香港では大変なことがありました。
今から2週間前だから12月29日ですね。その日に公演を行う予定でした。
ところが開演2時間前――その時にはアメリカ、日本、ヨーロッパ、各国から来た仲間たちと3日間のリハーサルも終えていましたが、開演2時間前、プロモーターが僕のところに来て、「公演を中止しなければならない」と。
耳を疑いました。
プロモーターによる興行ライセンスの申請に不備があったんです。
ショックでした。
でもヨーロッパ、アジア、世界各国から大勢の人が観に来ていたし、中止にするわけにはいかない。
それで無料で公演を行うのはどうかと提案したんです。
そうさせてくれと会場側とも交渉しました。
すると「面白い案だけど、無理」と(笑)
でも諦めなかった。
不可能なことなどないし、欲しいものはなんとか手に入れる。
ファンも待ってますから。
すると翌日の12月30日にやろうと言ってもらえました。交渉の結果チケット購入者全員に全額を返金し、無料公演を行うことができました。」

アシュリー「最高の夜だった。」

「あれが君の初公演(笑)」

アシュリー「大変だったわ!」

「あの時何が起きてるか知ってた?」

アシュリー「知らなかった。楽屋で出番を待ってたの。
そのうちユーガが来て「何が起きてるか知ってる?」と(笑)」

「ユーガ知ってたの?」

ユーガ「オーケストラの誰かがSNSで知ってね(笑)」

「SNSで知ったのか(笑)近くにいるのにね(笑)
ソーシャルメディアの時代だね。
さて、次に演奏する曲は『River of the Light』です。」

♪ River of the Light

「今日演奏している曲はほとんどが僕の作曲ですが、次は違います。
僕の大好きなチャイコフスキーの作曲です。
彼はロックやEDMのない時代のロックスターですよね。
僕も何度かロシアで演奏しましたが、彼こそロシアのロックスターです。
僕もいつかこのような名曲を作りたい。
200年後も聴き続けられ愛されるような曲が目標です。
では『白鳥の湖』をお届けします。」

♪ Swan Lake

「さて、残り数曲です。
もうちょっとあるかな(笑)曲の長さは色々だけど。
次の曲は『Without You』です。
親愛なるメンバーであるhideの死後に作曲しました。
X JAPANが解散して間も無くhideが他界し、その時は本当に…途方に暮れました。
僕は悲しむファンを元気づけようと努力しました。
そして葬儀に参列して、ロサンゼルスに戻りました。
その後僕は生きる気力を完全に失ってしまって…だけど、その気持ちを曲にしようと思いました。
僕にとって作曲は日記を書くのと同じなんです。
だから、音楽を辞める前にもう1曲作る決意をしました。
僕を含め人はみな今あるものを当然だと思ってしまいます。
バンドのみんなでツアーをしていた時、それが永遠に続くと思っていました。
でもそれは違った。
今この瞬間に起こっている全てが奇跡なのです。
同じ空間、同じ時間を生きている。
とにかく…この曲を捧げたいと思います。
親愛なるメンバーhideに、そしてTAIJIに。そして…僕の父にも。」

♪ Without You
♪ Kurenai
♪ Transition
♪ Art of Life

「クラクラします(笑)
次が最後の曲です。
改めてこの公演に足を運んでくれた皆さんに感謝します。
人生とは不思議なもので、何かをずっと信じ続ければそれは実現するんです。
僕が9、10歳の頃、日本は保守的でした。
学校の先生が「将来の夢は?」と訊くと、生徒の答えは医者や弁護士。
もちろん大事な職業ですよ。
でも僕は「ロックスターになりたい」って言いました。
すると先生は「もっと真剣に考えろ。もっと現実的になれ」と。
僕は真剣でした。そして、本当にロックスターになりました。
それからこれは父の願いだったように思いますが、僕はクラシック音楽の魅力に取り憑かれ、そしてこう言いました。
「いつかカーネギーホールで演奏したい」と。
今回ついにその夢が実現したわけです。
2年前にはX JAPANとしてマディソン・スクエア・ガーデンで公演を行いました。
そしてX JAPANは3月にロンドンのウェンブリー・アリーナでも公演を行う予定です。
不可能なことはないんです。
コンサートの実現に向け尽力いただいた全関係者に感謝します。
すべてのスタッフ
そしてシンガーのケイティ、アシュリー
素晴らしい東京フィルハーモニー交響楽団
彼らは2015年にCNNの「世界で最も優れたオーケストラTOP10」に選ばれました。
コンサートマスターの三浦章宏さんありがとう。
ユーガ、この舞台に一緒に立てて光栄です。
東京フィルハーモニー交響楽団のひとりひとりにもお礼を言いたいです。
アレンジを担当したシェリー・バーグはどこですか?
他に忘れていないよね(笑)
音響や照明の皆さんもありがとう。
そして何より、素晴らしいファンの皆さんに感謝します。
本日のコンサートは世界へ中継されています。
そしてこのコンサートのプロモーターであるニッティング・ファクトリー社にも感謝します。
カーネギーホールの皆さんにもお礼を言わせてください。
またここに戻ってきたいです。
それでは、最後の曲です。
感謝を込めて。
『Endress Rain』」

♪ Endless Rain

 

CONCERT REPORT & 感想

ほぼ定刻に開演。
さすがにクラシックコンサートでは遅れないのね…(笑)
まずは東フィルのみの演奏の後にお馴染みのOPENING MOVIEが流れ、それいるの?とちょっと思ったけれど(笑)コンサートは荘厳な雰囲気で幕を開けた。

開演からおよそ20分で現れたYOSHIKIは真っ白なジャケットとシャツに身を包んでいた。彼のイメージにピッタリだ。まさに今日、ここに立つべくして生きている存在のように感じる。なかなか日本人でこの存在感はない。

この日のピアノは緊張のせいなのか気張っているのか少し走り気味なところがあるけれど、YOSHIKI独特の空気感と繊細さの滲む表現力は彼にしか出せない大きな魅力だ。
わたしはこと音楽に関してはそのスキルの如何に問わず、どれだけ心を打てるか、オーディエンスを惹きつけられるかが重要であると思っている。(勿論スキルがあるに越したことはないし、一定のスキルがなければ聴くに耐えないわけだから、その条件はクリアしているものとして。)
YOSHIKIのピアノはミスタッチのない安定したテンポでこそないものの、聴衆の心に訴えかける美しさとガラスのような輝き、繊細さがある。それでいて心許なさや不安さは感じない。安心して聴くことができるのは、まさにプロの仕事だ。
また、コンポーザーとしての才能はやはりひとつ抜きん出ていると感じる。
X JAPANのヘヴィメタルは勿論、クラシカルアレンジにすると特に華やかに、かつドラマチックに展開する楽曲の数々に、彼のコンポーザーとしての魅力を改めて実感せざるを得ない。

個人的に気になったのは時々空いた右手で指揮をしているところ。曲の最後、掲げた右手をギュっと握って結び止めに入った時には、さすがにテレビに向かってツッコミを入れそうになってしまった(笑)

天皇陛下御即位10年奉祝曲『Anniversary』は壮大さと愛の心が溢れる素晴らしい楽曲で、YOSHIKIが作る曲の中でもトップクラスに好きな曲だが、特に後半部のピアノの走り具合が気になったのと、最後完全にコンダクターの役を奪っていたのが気になった(笑)

アメリカ国歌『星条旗』のミスタッチに若干ヒヤッとしたり、ベートーヴェンやチャイコフスキーと言った名音楽家の楽曲はピアノに足りないものを感じたが、全体として概ね満足のいくところに纏められたのはコンダクターとオーケストラの支えのおかげか。
(とりあえずもう少し指揮を見ようよ!とは思ったけれど。笑)

『Without You』では思いが込み上げたのか、YOSHIKIは泣きながら演奏をしていた。過去の出来事、ここに来るまでの苦難や失ったメンバー、そして父親のことを思い出して流した涙だろうか。
他にも最後の曲の前に感謝を述べるMCの最中、声を震わせていた。見ているこちらも単なる感動だけではない、色んな感情が込み上げてきた。

『Art of Life』の壮大さには心が震えた。これを表現する語彙量のない自分に腹が立つほど(笑)。ひとつ言えることは、さすがにSUGIZOのヴァイオリンとは音の抜けが違う。(SUGIZO好きだけど!大好きだけど!)

『Endless Rain』のオーディエンスの合唱は、X JAPANのライブではないのだから正直無い方がいいな、と思った。
純粋にクラシックを楽しみに来ているオーディエンスも一定数いたと思うので、ちょっと違うかな、と。実際映像で戸惑ったような表情で辺りを見渡す女性が映っていて気になった。
これは人によって意見が分かれるところだろうか。

全体としては指揮者は勿論、コンサートマスターが引っ張るのではなく、しっかり土台部分を支えてYOSHIKIに合わせ、うまく音を纏め上げている感じに見受けられた。
勿論YOSHIKIはクラシックに精通はしているが、クラシック界のプロフェッショナルではないので、結果そのような形になるのだろう。それは決して悪いことではない。東フィルは楽曲の持つ世界観を存分に表現出来るだけのクラシックのスキルを持ったプロの人たちなのだから、ある意味ではうまく合わせて作り上げるのも今回のコンセプトからすると在るべき形であると言えるだろう。

ヴォーカルのケイティはYOSHIKIの音楽プロジェクトである“Violet UK”のメインヴォーカリストだ。YOSHIKIのピアノにピッタリの美しい声の持ち主だが、高音部の広がりとパワーが足りないのが惜しい。彼女の表現はドラマチックな展開に欠ける。もっと高音が天に突き抜けるようなヴォーカルの方が、特にこういったコンサートホールには向いているのではないか。若干の中途半端さが目立った。

アシュリーのソプラノヴォーカルはソリストとしてはどうだろうか。聴きやすいヴォーカルだった。抜きん出て巧くはないが、見た目が美しい。(だなんて言ったら怒られるかしら…)

最後、10分間に渡るスタンディングオベーションとお花攻撃が凄まじく、YOSHIKIの人気と熱狂さを改めて実感。
カーテンコールは5回。
YOSHIKIがスマートフォンを取り出すとオーディエンスのみならず、東フィルのみなさままでもがXポーズでYOSHIKIのセルフィーに映っていたのにニヤリ、とした(笑)
そして客席最前列には楽天の三木谷氏が(笑)。彼は東フィルの理事長でしたね。YOSHIKIにマイクを渡されてサンキュー!なんて言っててちょっとビックリ(笑)

とても充実した2時間半だった。
東フィルの演奏が素晴らしいのはもちろんのこと、YOSHIKIの作り上げる世界観にも大きな拍手を送りたい。

次はウェンブリー・アリーナ。
一体どこまで行くんだろう?
YOSHIKIの今後が楽しみだ。

そして、この日彼が発信し続けていたメッセージをしっかりと受け取って、これから自分も真っ直ぐに生きていきたい――そう思った。

 

ここまで読んでくださったみなさま、ありがとうございました。

尚、個人的解釈による記述があるかも知れませんが、どうかご了承くださいませ。
また、あくまで個人的感想によるものですので、感想や考え方の相違について異論や誹謗は受け付けておりませんことをご承知置き願います。

 

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